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淫らに迫るにしおりをはさみました!
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淫らに迫る
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袮緒が泣いた原因がわからない……。
俺は悶々と悩み続けるしかないのか?
俺はもうお前に会えないのか?
あれから、2日…。
俺は行きつけのバーに居た。愛生がよく行くバーよりもさらに狭く、カウンター5席と入り口から見えない位置にボックス席が1つ。
カウンターには、俺の知っている客が2人。
人と会話をする気が起きず、俺はボックス席に座り、1人で飲み始める。
そこに、カウンターで飲んでいた流生(るい)がするりと入り込んできた。
「和良さん」
流生が俺の首に両腕を絡め、艶のある瞳で見つめてきた。
女と見まがうほどに可愛らしい顔、細い腰、白い肌、小さな身長。普段は子供のような無邪気な表情を見せるが、欲情に染まったその顔は異常なほど色気を発する。
「ねぇ……シよ?」
「絡むな……」
流生の腕をやんわりと外す。今度は俺の腰に手を回し、胸元に顔を埋める。
このバーの客はほとんどがゲイ。こんなことをしても、好奇の目で見る者は誰もいない。
「ねぇ…」
流生の手が俺の背中をすうっと撫で上げた。流生の手つきに俺の身体がぴくりと反応を示す。
元彼と別れ、自棄になっているときに、軽い気持ちで手を出した。
『遊びでいいの。っていうか、愛はいらないの。シたいだけなの』
そう言って、初めから身体だけの関係を求めてきた流生。
流生は不特定多数と気分次第で身体を重ねる。
「流生……」
腰に回された手を外し、流生の身体を離そうとした。
両手で肩を掴む俺を、流生は潤んだ瞳で艶っぽく見上げる。その瞳が俺の唇を捉える。流生の唇が淫らに開く。
俺は、吸い寄せられるように、流生の顎に手を掛けた。
瞬間、袮緒の泣き顔が頭を掠める。
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