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音信不通にしおりをはさみました!
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音信不通
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年明け最初にして冬休み中最後の、1月6日の生徒会の仕事は恙無く終わった。
これといったトラブルもなく、生徒会室において変わったことと言えば、和音さんが俺のデスクに紙袋をひとつだけ置いて特に何もせず去っていったことくらい。
持ち帰ったその中身は正直今すぐ捨てたい。
……あの後、どうしたかあまり覚えていない。桜和とどんな会話をして会室に戻ったのか、それからどうしたのか。残っていた仕事は全てこなした筈だ。帰り道、2回くらい車に轢かれかけた気がする。
3日経った今、桜和とは何の連絡も取っていない。
真っ黒なスマホの画面をぼんやりと見つめる。寝転んだベッドにこの3日間、バスタオルが敷かれたことは無い。
何の通知も知らせないスマホに溜め息をついて起き上がろうとした時、メッセージの着信を知らせる電子音が鳴った。
自分でも引くくらい勢いよく画面を見て、その送り主が予想外の人物だったことに驚く。
「……朱賀先輩……?」
去年の生徒会会長、朱賀 扇先輩からだったのだ。
『久しぶり、紫月』
『近く、予定空いてたりしない?』
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