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聴いて
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俺が桜和の告白にきちんと答えたかったのには、それなりの理由がある。
中学の頃、クラスでそこそこに仲のいい友達がいた。
そいつが、好きな女子に告白をした―ここまでは、良かった。
相手から、返事はなかった。
「返事がないっていうのは、一番苦しい。
ヘタにフラれるよりも、きっと。それにさ、紫月─……」
その相手は、返事もせずに、別な奴と交際を始めたらしい。
こんな経験から、相手が「返事はいらない」と言っていようと、俺が返事をしないのかという質問に対する回答はNOだ。
例え互いが傷つこうと、俺は絶対に答えを出す。じゃなきゃ、一生後悔して一生面倒くさい思いをする。
「桜和」
だから、聴いてくれ。
逃げないで。どうかどうか。
俺の、気持ちを。
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