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欠席<side 雪城>ー2にしおりをはさみました!
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欠席<side 雪城>ー2
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昼休み。
流石に飯を食べないわけにはいかないから、起きてクラスの男子数人と食べる。
「お前のタイプは?どんな奴!?」
「え、俺?俺は、年上の大人な人」
「うぇ、熟女?」
「ちげぇよ」
まだクラス替えをして一ヶ月もたってないからか、会話の内容はお互いの知りたいところをきいているということだった。
「あ、そういやさ、俺ずっと思ってたんだけどさ」
と、一人の男子が手を挙げて話し出した。
「あのさ、副会長の新庄っているじゃん?そいつさ、めっちゃかわいいと思わね?」
話題に出されたのは、今出されると非常に腹が立つ奴だった。
せっかく寝て忘れたのに…。
「女顔だもんな、確かにそこらへんの女子よりかわいい」
「だよな。俺そいつなら男でもイケるって思ったわ」
ゲラゲラまた下品な笑い声。
ーーーーあぁ、気持ち悪い。
「え、お前ホモかよ」
「は、ちげぇよ」
「よかったー、焦るじゃん」
「ホモとかまじ“気持ち悪い”」
遠くなる声。
フィードアウトしてゆく音たち。
“気持ち悪い”?
きもちわるい。
きもち、わるい。
キ モ チ ワ ル イ
ドン、と陶器で殴られたような衝撃が脳に走った。
キモチワルイ?
「て、え?雪城?」
「おい!?ちょ、過呼吸だって、誰か!袋とか持ってねぇ!?」
気がつくと、俺は過呼吸で。
視界にいるクラスメートは顔を真っ青にして慌ててる。
「…っはぁ……っは……ゔ…、」
「雪城!?」
背中をさすられながら、俺はしゃがみこみ浅い呼吸を繰り返す。
その手もーーーーー
キモチワルイ。
「さっ…わんな…、!!」
「え、雪城?!」
バシッと背中の手を払いのける。
「はっ……はぁ…あ゛…ぅあ…」
「ま〜たお前かー」
数分浅い息を繰り返していると、教室のドアから聞き慣れた声がしてゆっくりとそこを見やる。
「と…やま…!」
「よ、ゆっくり息吸え。あ、その袋貸せ」
保健医の遠山だった。
「そう…ゆっくりな」
ビニール袋の口を俺の口元に当て、ゆっくりと誘導するように背中をさする。
「ふっ…はぁ…は…ぁ…」
そのリズムに俺は呼吸を合わせる。
だんだんとリズムが整い、落ち着いてきた。
「大丈夫か?」
「ん……」
ふらふらしていた焦点がしっかりと的を掴み始める。
「よし、じゃぁ、保健室で一回診るからこい」
こいつ借りてくぞ、と遠山はクラスメートに告げ、俺の腕を掴み引き上げる。
それから、その腕を肩に回し、腰を支えてくる。
「ゆっくりしろよ!」
と、背中をさすってくれたクラスメート。
手を振り払ったことが申し訳なくて顔が見れなかった。
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