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黒猫が憂鬱らしい(研クロ*はいきゅ)にしおりをはさみました!
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黒猫が憂鬱らしい(研クロ*はいきゅ)
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同級生とか先輩後輩とか関係なくて。
夏は暑いし冬は寒い。それは変わんないこと。
それと同じくらいクロがおれの隣にいるのは、ごく当然のことなだけ。
*
「研磨ァ、お前またチビちゃんとメールしてんの?」
「うん、翔陽今度の休みに東京遊びに来るからどこか遊べるとこないかって」
場所はクロの部屋。おれはというとベッドを背もたれにして翔陽からきたメールの返事を打とうとしていた。クロはたぶん漫画かなんか読んでたと思う。思ったんだけど。突然クロがふーん、と言いながらスマホを覗き込んできた。
「うわ、人のメール覗くなんてプライバシーの侵害だよ」
「こーゆーことされたくねぇなら人の部屋訪ねてきて早々に充電器ぶっさしてケータイとお友達すんのやめてくんねえかなー」
「……今日おばさんたち居ないから出前で寿司でもとるって言ってたから来ただけだし」
「お前ほんとつれないな!!ケータイ没収してやる!!」
「っは!?ちょっとクロやめてよ!」
お前が構わないのが悪い!とか言っておれの身長じゃギリギリ届かない箪笥の上にスマホを置かれてしまった。
「まだ翔陽に返信してないんだけど」
「あのチビちゃん1人でくるわけじゃねえんだろ?観光は自分で色々考えてこそ楽しみがわくもんだ!お前がかまってくるまでケータイは返さねえ!!」
あー、またこんな大きいなりして子供みたいなこと言って。部活中や学校では頼れる主将、先輩で通ってるけどたまにおれの前ではこうやって駄々をこねてくる事があった。
「ねえクロ面倒くさいから機嫌直して」
「理由に愛がない!」
「ないよそんなの」
愛だなんだなんて目に見えないものわかんないし。別におれはクロのこと愛してるとかそういうわけでもないし。きっとクロだって愛してるとかそういう感情でおれに接してないでしょ?
「お前ろくでもないこと考えてんだろ」
「…クロのことはろくでもないことなんだ?」
「むー」
ああでもきっとこんな顔するのおれにたいしてだけなんだろうなって思うと何かこそばゆい感じがするのは本当で。
「…今日そのまま泊まってくから久しぶりに一緒に寝よ?それでいい?」
「俺がそんな口車に簡単にのると思ったら大間違
「じゃあおれもうかえ
「荷物をまとめようとするなー!!」
「面倒くさいなー」
面倒ではあるけどこうやって訳もなくクロと居れる時間は心地良いものって感じているんだと、思う。
「一緒に寝てあげるからあの変な寝方やめてよね」
一緒に寝るとき基本おれのことぎゅーぎゅー抱きしめてくるからあの寝方はしてないけど。
『クロさん、今日髪いつもより落ち着いてません?』って不思議そうに尋ねる後輩たちに『別に変わんねーよ』ってきっと明日も答えるんだろうな。
「って事ではやく出前とって。今日ゲーム機忘れたからスマホないとやることない」
「だから俺に構えと何度言えばー!!」
*
「返信うたなきゃ」
クロが風呂に入ってるすきにちょっと椅子を借りてたんすの上からスマホを拝借。またお風呂出てくるまでに戻すのも面倒くさいからそのまま持ってよう。
【ごめん。クロにスマホ没収されてた】
するとすぐに返信が来た
【大丈夫!オレもあのあと影山と自主練してたから!研磨はいつもあのトサカヘッドといるんだな!カップルみたい!笑】
【なんでカップル…】
【だっていつも一緒にいるじゃん?】
「別におれ、クロと居ることに理由は必要ないけどなぁ」
カップル、じゃないよ。
だって。ただのおれとクロ、でしょ?
「ほかの表し方なんてわかんないよ」
きっとこのままこれからも。かわらない。
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