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18歳以上ですか?
2にしおりをはさみました!
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近づいてくる隆之。
立ち上がってくれない僕の足。
恐怖で腰が抜けてしまったようだ。
「……おい」
僕の目には隆之しか写っていなかったし、隆之の目は僕だけを捉えていたまま近づいてきた。
そこに優都の声がかかり、僕は助けを求められることにやっと気づく。
恐怖で見失っていた。
「……もう、那弥も怖がってるし、やめろよ」
「どの口がwwお前だって那弥のことビビらせてた癖に」
二人の言い合いが始まる。
優都を思い出したからなのか、やっと僕の足の筋肉が作動してくれるようになったので、立ち上がってみる。
「隆之。お前のことは嫌いじゃないけど」
隆之の目が輝く。
「怖い」
そして目を見開いた。
「俺那弥のこと怖がらせたか?どちらかと言うと、コイツだろうに」
そう言うと隆之は細くて綺麗な指を優都につきつける。
「……いままで、隆之が僕のことそういう目で見てたのかって思うと怖い」
「……俺にもくれよ」
突然発せられた隆之の言葉に何をと聞き返そうとすると先まわりされた。
「伊居にやった、その、期間てやつを」
縋る様な揺れる瞳につい頷いてしまった僕を、許してほしい。
許して、って誰にだろう。
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