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18歳以上ですか?
83にしおりをはさみました!
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83
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席は個室になっているから誰かが見ている訳ではないが、こんなに立派な人から頭を下げられてしまっては……他にどうする事も出来ない。
叶多の母は難病で、何度も入退院を繰り返し強い薬を投与される内、きっと見ても分からないけれど多少精神も患っていた。
だから、多分彼は自分に説明しようと考えたのだろう。
『私は君の父親の蓮と、大学時代親しくしていた。御園も蓮と親しかったから、良く三人で遊んだものだ』
『そう……ですか』
『昔の事だ。卒業して、蓮が御園の会社に入ってからは、殆ど会って無かった。まあ、理由は色々あるんだが……病気になった蓮から俺に連絡が入ったのが、アイツが死ぬ二カ月位前の事で、法的な書類を揃えて持ってきた。自分が死んだ後、二人を頼みたいって……こんな時ばかり済まないとも……』
そこまで話をした所で、料理が席へと運ばれた為、一旦話を切った彼は叶多を真っ直ぐ見詰めて来た。
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