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第三章にしおりをはさみました!
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第三章
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【第三章】
穏やかと言うのだろうか?
ただ慣らされてしまったのか?
「帰るぞ、小泉」
短く自分を呼ぶ声が聞こえ机から顔を上げて見遣ると、そこに須賀が立っていたから叶多は慌てて席を立った。
「またお迎え?部屋に送るまでが俺の仕事だって言って無かったっけ?」
「楽が出来ていいだろう?」
向かいの席で雑誌を見ていた佐野の言葉を受け流し、叶多が荷物を纏め始めると、須賀はこちらを一瞥してから背中を向けて歩き出す。
近頃は、三日に一度位のペースでこんな事が続いていた。
「じゃ、小泉君、明日から頑張ろうな」
佐野がヒラヒラと掌を振る。
様々な事が起こったせいで、授業についていけなくなった叶多の中間テストの結果は散々で……それを知った須賀の父親が佐野に勉強を見てやるようにと言ったのだと聞いたのが、少し前の出来事で。
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