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50にしおりをはさみました!
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50
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学校はあと数日で、夏休みへと突入する。
休み中の予定はまだ一つも入っていないけど、多分自由は無いだろうと叶多は半ば諦めていた。
「あ、チャイム鳴っちゃった。また休み時間に来るから」
「うん、ありがとう」
瞬の言葉に笑みを向けると、叶多は軽く手のひらを振る。
こんな何気ない会話でも、彼と言葉を交わせるだけで気持ちは大分和らいだ。
ーーー空が青い。
前方の席へ座る瞬の背中を視線で追ってから、叶多は窓の外へと目を向け小さく一つ息を吐く。
冷房の完備されている教室内は涼しいが、登校中は蒸し暑く、蝉の声が響いていた。
様々な事に追われる内に嫌いな梅雨は終わりを告げ、いつの間にか季節は夏に色を変え、木々の緑が目に眩しい。
ーーー僕は、これから……。
どうなっていくのかなんて想像すら出来ないけれど、それでも考えずには居られない気持ちを何とか切り替えようと、教科書へと視線を落とし、授業に集中しようとした時、ドアが開く音が聞こえて教室内がざわついた。
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