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「仁ちゃん仁ちゃん!俺カレーでいいよ〜!」
「カレーで?で?でとはなんだ。なぜお前の要望に答えなくちゃなんねぇんだよ。」
「え〜でも材料がカレーじゃん!」
「残念だったな。シチューだ。」
「シチュー!俺シチューも好きだよ!あ、人参は抜いてね?」
「却下だ。誰もお前に食わせるなど言ってない。」
「え〜イケズゥ〜!せっかく買い物付き合ってるのに〜」
「頼んでねぇ。」
そんなくだらない会話をしながらも、材料を探す。
たまに自分で料理することもあったが、こうやって買い物をするのは久しぶりだ。
特に会長になってからは仕事と学業でほとんど自分の時間はとれなかった。さらに言えば、転校生が来てからは特にだ。
「あ!お菓子もうすぐなくなるんだった!」
嶋津はそう言うと向こうに走って行ってしまった。
その後ろ姿を眺め軽くため息をつく。
ここは学園の敷地内に置かれた生徒、関係者が使用するためのデパート。
一年のほとんどをこの一種の閉鎖空間でのみ過ごす俺たちのために、ありとあらゆるものが取り揃えられている。
生活する上で不便なものは何もない。
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