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18歳以上ですか?
48にしおりをはさみました!
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48
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寮につくとわかってはいたが、寮監の姿はない。
人のいないカウンターを一瞥し、前を通りすぎた。
生徒たちはいないのか、いても部屋にいるのか、相変わらず寮の静寂は保たれている。
一人分の足音を聞きながら、部屋に繋がる角を曲がった時だった。
ドンッ……
「いってぇ………」
突然何かにぶつかった。
下を向いていたのがいけなかった。
ぶつけた鼻を抑えながら、激突したものを睨みあげた。
「……………」
そこに立っていたのは赤髪の男。
高校生……なのか?
大柄の身体は服の上からでもよく鍛えられているのがわかる。
無言のまま俺を見下ろしているのは猫のように鋭く、細い目。
ただものじゃないことは一目で分かった。
思わず怯みそうになるほどの迫力だ。
「…なんだよ、お前。」
何も言わない男に睨みながら呟くと細い目をさらに細くした。
眉間によるシワが彼の不機嫌さを顕著に表している。
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