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「げ、仁ちゃんもう勉強すんの〜?」
「当たり前だ。教室は勉強をするところだ」
「とか言って、部屋にいる時もずっと勉強してたくせに!」
そう言いながら嶋津は机の上に腕を組み、その上に頭を乗せた。
……こいつは寝る気だ。
「お前、少しは将来とか考えてんのか?」
「え〜だってまだ二年生だよ?そういうのって三年生になってから考えるもんでしょ?」
「……相変わらず呑気なやつだな。もう冬だぞ。もうすぐに三年生なる」
嶋津はんーと唸ると顔を腕に押し付け下を向いた。
「俺は楽しければなんでもいいかな〜。なに?仁ちゃんは何か考えてんの??」
俺はそっちのほうが気になる、と顔を上げた嶋津
いやいや……他人より自分のことだろう。
呆れた目で見てやるが、やっぱりこいつはヘラヘラ笑うだけだ。
「……とりあえず俺はさっさと自立してやる。家に頼らなくてもいいように……自分の力で生きていけるようにな」
だからこそそれなりの努力はしてきた。
別に会長という立場を使って登りつめてやろうなんて考えたことはない。
そうでなければ、いまだにあの席に未練があっただろうしな。
結局は肩書きに任せてるだけで自分の力ではない。
こうやって落とされたからこそ、本来の実力が試されるってわけだ。
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