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191にしおりをはさみました!
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「悟は俺のことをよく思ってねぇ」
「……あ、そう」
「……可愛くねぇ反応だな」
玖川は呆れたようにため息をついた。
いや…可愛いとか可愛くないとかなんだよそれ。
……つか、今のにどう返せっていうんだ。
俺だってお前のことよく思ってねぇよ。
そう、心の中で言い返してやった。
「……理由でも聞いて欲しいのか?」
「いや、聞かれると思った」
俺はそれに鼻で笑った。
「お前と嶋津の関係が良かろうと悪かろうと俺には関係ねぇだろ?俺に害はない」
「………そうか」
その声は少しだけ不機嫌そうだ。
それに俺も少しだけイラっとする。
不機嫌の理由でも聞いてやろうかとしたが、先に口を開いたのは玖川だった。
「……どうやったらお前は俺に興味を持つ?」
「は?」
わけのわからない問いに眉を寄せると玖川も同じように眉をひそめる。
それは不機嫌というより、どこか困ったような表情だった。
「いつになったら俺を見る?」
「おいおい…どうしたんだ?この間からなんか変だぞ?」
「………お前、気づいてねぇのか?」
気づく?
何に?
わからず無言でいると玖川は手を伸ばして顔の横に添えた。
「……なんだよ」
会うたびこんなんばっかだな。
「俺がこんなことする意味……本気でわかんねぇのか?」
「……お前のやることは何もかもわけわかんねぇよ」
初対面でキスかましてくるやつのことなんか理解できるかっての。
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