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誤解と喧騒 2にしおりをはさみました!
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誤解と喧騒 2
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メールが来てから15分ほどで、雪弥さんは姿を現した。
遠くからすぐにわかる長い手足と線の細い綺麗な顔立ち。
薄手のコットンジャケットと帽子を軽く身につけてるだけで、更に洗練された雰囲気を醸し出している。
相変わらず綺麗な人だなぁ。
「雪弥さん、こっちです」
声をかけて手を振ると、雪弥さんも軽く手を挙げて応えてくれた。
「ごめん、遅くなって…」
「いえ、むしろもっと遅くなると思ってたくらいです」
「あんまり待たせちゃ悪いと思って、タクシー使っちゃったよ」
「ゆっくりでいいのに…」
雪弥さんは伏し目がちに笑って着座した。
その様子すら、ドラマのワンシーンを見てるような気がした。
すぐに店員さんがオーダーを取りに来て、雪弥さんは短く「コーヒー、ホットで」とこたえて、注文を済ませる。
コーヒーはすぐに淹れられテーブルに運ばれた。
「急に呼び出しちゃって、すいません」
「ううん。…話って何?」
雪弥さんの言葉はいつもより静かなトーンで店内に響いた。
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