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「さて、高尾君だったね。同い年だし、高尾と呼ばせてもらうよ。君は知らないかもしれないが、僕と敦、真太郎、大輝、さつき、テツヤは同じ中学だったんだ。」
マジかwえ、まって。それで余ってる火神と氷室も黒子と紫原のチームメイトだろww俺、リアルぼっちwwwww
「まあだからといってどうということはないから、気楽にしてくれ。」
そんなことできる気がしないw
「頑張るよw」
一応そう答え、俺はいつも通りニカッと笑った。
「…さて、自己紹介も終わったことだし、本題に入ろうと思う。ここはどこか、どうやって抜け出すか、だ。」
その赤司の一言で、目に見えるほど空気が重くなった。
「みんな、どうやってここに来たか覚えているか?」
うーん、どうやって……
随分前のことを思い出すみたいに何度も首を捻っていると、突然パッと思い出した。
「あ!そうだ、部室!」
主語も述語もない名詞だけの言葉に、全員が首を傾げた。
「部室!部活のバスケ終わって着替えて、帰ろうと思って部室のドア開けたんだよ。んで、そこから意識なくなって、ここに来たんだった!」
俺の一言に各々が「あ、あー…」「そういえば……」などと呟いているあたり、みんな同じ感じなんだろう。
「確かに僕も部室のドアを開けてから気がついたらここにいたな。誰か、何日の何時頃か分かる奴はいるか?」
それは流石に分からないw
誰も答えず、沈黙が流れる。
「……5月、20日の、7時頃だったと思います。」
それを破ったのは、やや自信のない黒子の声だった。
それに同調するように火神が「あー、確かそうだったな」と言えば、他の全員がそれに同意した。
「全員が同じ時間に同じ状況で、か……同一犯、それも複数と考えた方がいいな。」
赤司がそう結論づけ、話はどうやって抜け出すかについてに変わった。
「まず、ここはどこかということからだな。」
いやいや、それ多分誰もわかんねぇだろww
「分かんないなら、外に出てみればいいんじゃないっスか?あそこのドアから行けるっぽいし。」
このアホ黄瀬。
「はいはーい!ならホールに何かないか探してから言った方がいいと思いマース!」
手ぶらで何があるかわからないところには行きたくないと思っての発言だったが、赤司や真ちゃん達も賛成らしく、バラバラになってこのホールを捜索することになった。
ホールには体育館の舞台みたいな段差のあるところがあって、段差のところには横並びに引き出しのようなものが五つあった。
逆に言えば、そこ以外に探すようなところはないww
とりあえず、左の引き出しから赤司、氷室、青峰、真ちゃん、俺の順番で引き出しを開けた。
てかおい待てwwこれも俺最後wwwww
まずは赤司。
「これは……空だな。」
wwwwカラwwww
次に氷室。
「…バッドが入っているよ。金属製と木製のが沢山。」
新品でもないが古くもない金属製と木製のバッドを取り出し振り回す氷室。
wwwブンブンなってるww怖いwww
青峰。
「…チッ。空だ。」
wwwwwwwwwww
その次は真ちゃん。
「……ハンマーが入っている、のだよ。」
そう言って真ちゃんが取り出したのは柄が1メートルくらいの長いハンマー。
「破壊力ありそうだねwww」
んで、最後は俺。
「えー…っと……銃、と弾丸…かな。」
俺の引き出しのなかには、銃と弾丸が沢山。
俺の一言に、全員が駆け寄ってきた。
……うん、俺の引き出しだけヤバくね?
「…本物?」
誰かがそう呟いたのが聞こえ、俺は小さめの銃を取り出して誰もいない方向に撃ってみた。
パァン…!!
「きゃっ」
「撃てるね。」
俺の一言に、全員が頷いた。
「…とりあえず、武器の確保は出来たようだ。各自、この中から好きな武器を選んで持つように。」
赤司の一言に、桃井さんだけは「私はちょっと…」と答え、他の全員は躊躇いがちにも武器を選んだ。
結果。
氷室と黄瀬は金属製のバッド。
氷室はバッドを二本。
青峰と火神は木製バッド。
紫原と真ちゃんはハンマー。
紫原のハンマーヘッドの方が少し大きい。
俺と黒子は銃。
黒子はホルスターに一つと手に一つ。俺はホルスターに二つと手に一つ。
……ん?
「赤司は?」
何も持っていないのは桃井さんと赤司だけ。桃井さんは分かるけど、赤司は?
「僕はこれを持っているからね。」
そう言って赤司がポケットから取り出したのは。
……ハサミぃ!?w
「これが一番使いやすいからね。」
「赤司君らしいです。」
「そーなの!?www」
ツッコミを入れつつも、確かに似合ってると思う。
まあこれで、とりあえずは大丈夫か。
「では、行こうか。」
赤司にしては少し明るい声でそう言った。
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