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お風呂にしおりをはさみました!
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お風呂
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あがった息を落ち着けるまでに時間がかかって、結構長い時間沈黙のまま過ごした。
何か話をしなくてはいけないと思いながらも、沈黙に慣れると今度は、その無音を破るのが恐くなる。
ぐったりした体から重みが退いて、縋り付きたい気持ちが形になって体を起こした手首を掴む。
驚いたように振り向いた顔をみて、選択を間違えた事に気がついた。
「あ、っと。すみません。なんでも」
ありません。と言おうとした唇が塞がれた。
「シャワー浴びよう。べとべとだな。おいで」
最中にされたのとはまるで別物の、小鳥がつつくようなキス。
彫刻みたいに整った顔に続く体は、引き締まっていて黒豹みたいにしなやかだ。
ぼんやりしていたのを、動けないと勘違いされたのか、毛布ごとひょいっと抱き上げる。
驚いて体を動かすと、にぶい痛みが体を走る。
「体、平気か?」
顔を僅かにしかめたのが見えたんだろうか。
合わされた瞳が優しくて、何も言えなくなる。力を入れるとさっき何度か注ぎ込まれたものが太ももを伝うのがわかった。
「やっ、おろして、ください。」
このまま抱えられていたら、床に零してしまう。毛布で体は隠されているとはいえ、流石に気まずい。
「真っ赤な顔をして、愁はかわいいな。心配しなくても、ちゃんとしてやるから」
トン、と体を降ろされたのはバスルームだった。
バスタブの向こう側にあるディスプレイを操作して、湯船にお湯が流れ始める。
くるまれた毛布をはぎ取られて、腕が腰に伸びてきた。
避けようとして身を捩るけどうまく動けなくてあっさり捕まって、後ろから抱きしめられたままシャワーの湯をあてられる。
気持ちいい。温かくてほっとする。
お風呂場は好きだ。何でも洗い流せるような気がする。蒸気がこもりだした室内は、自分の姿も確認しなくてすむ場所だし。
!!
ボディーソープを泡立てて体に塗り付けてくれていた指が、後ろから割れ目にさしこまれた。
「んふっ。優也さん、ちょっ…」
「掻き出すからじっとして。」
ちゃんとしてやるって、これのこと?
ためらいも無く、後孔に指を奥まで差し入れる。周りをくすぐるようにして、指を抜く。
体の中がひきずられるような気がした。シャワーのお湯と混ざって体の中から流れだす。
こんな所を使って、浅ましくこの人にねだった行為を思い出して、体がぴくりと反応した。
「も、自分でできますから」
その体から離れようと力を入れると、自分の中に入った優也さんの指まで強く意識してしまって、振返りかけたその動作を途中で止める。
「処理してるだけなのに、気持ちよくなったのか?」
鼻で笑いながら、指を止めない優也さんが顎を掴んで顔だけ向き合うようにしてくる。
蒸気が立ちこめた中に見える美しい人。
僕の人生とは無縁の人。
欲しい。欲しい。この人が欲しい。
無駄な望みだってわかってる。分不相応だって知ってる。
自分がヒトじゃなくって嫌われたとしても。
一生にたった一度だけ。
何かを欲しいと思ってはいけないだろうか?
自由な両手で優也さんの両頬を捕まえる。
一瞬驚いたような表情をしたけど、すぐにゆったりと微笑んで、腰を屈めて近づいてくれる。
その黒い瞳を強く見据えながら、薄い唇を追った。
嘗め回して、ゆるく開いてくれたその隙間に舌を差し込む。迎え入れてくれた咥内はとても優しくて、勘違いを増長させそうになって笑える。
もしも仮に嫌われたとしても、これはこれでいい思い出になるんじゃないだろうか。
それならせめて、好きなだけ触っておこう。
泡を落としながらキスを受け入れてくれる。それが嬉しくて少しずつ近づいていく。
「んっ…。ふう、ん。」
息が上がる。こんなに自分の体が高鳴る事なんて初めてだ。
少しでも長く、この時間が続けばいいのに。
夢中で舌を動かしていると、優也さんが笑う。
「こんなことされちゃあ、納まりがつかなくなる」
抱きすくめられて、バスタブにいれられた。僕は優也さんの膝の上だ。
大股を開いて膝に乗せられる、子供みたいな体勢に少し恥ずかしくなりながら、手を離す事ができないでいた。
自分から体を寄せると、固く立ち上がった物がお湯の中から顔をだす。
しまった。勝手に興奮して…
恥ずかしい。
急に静かになった僕の太ももに優也さんが自身を押し付ける。
固くなってる。
「愁、こうなったのは、お前の責任だろ?どうしてくれる?」
笑いながら問われる。
どうしてくれ、よう。
躊躇う僕の太ももを押し上げるように擦り付ける。
お湯の中で優也さんの足と僕の足の位置を変えて、その部分を手で掴む。
僕のものより一回り以上大きいそれは片手で掴むには手に余って、これがさっきまで本当に中に入っていた物なのかと驚く。
お湯から少しだけ出た部分に口をつけてきゅうっと吸い込む。
ぴくん。と動いた優也さんは、そのままバスタブのふちに腰をかける。
座ったままの僕の目の前に、それは現れた。
上を向いて、ぴくんぴくんと脈打つそれにそっと手をあてて、舌を這わせる。
圧倒的な存在感。ぺろぺろと嘗めると先端から透明な液体が溢れる。
少し塩気のあるそれを嘗めとると、体の奥がずきんと痛む。その痛みは体中に広がって、体内に溶けていく。じわじわと溢れてくるのがもどかしくて、その出口にそっと舌を押し入れる。
優也さんの腹筋がぴくりと動いて、ため息を漏らす。
それさえも甘い音になって耳に伝わる。
全体を両手で包み込んで下から掬うように嘗め上げ、ふくれた先端の部分を形を覚えるように唇も使ってくわえるようにしてみる。正しいやり方なんてわからないけど、昔みたいに喉の奥に無理矢理突っ込まれた物と同じ器官とは思えなくて、子供の頃に夏祭りで買ってもらったりんご飴のように嘗め回して、口に含んで、味わった。
「っふ、そんなにしたら我慢できない。愁、お前ねだっているの?」
そうなのかもしれない。
この人が欲しくて欲しくて仕方ないのはどうしようもない事実だし。
実際、体の中心はさっきからずっと、ずくずくしている。
腕をとってお湯の中から立ち上がらされて、優也さんは僕の立ち上がった中心を眺める。
にやりと笑って抱きすくめると、壁に手をつかせる。
「ひくひくして、いれられるのを待ってる。欲しいんだろ?」
前に回された指が、僕の中心をぐちゃぐちゃと擦る。それを後孔に擦り付け、さっきまで僕の口に入っていた優也さんの塊がぬるぬると先端を押し付けてくる。
入ってくると思ったその熱い塊はいつまでたっても進んではこなくて、焦れて腰を動かすと、少し遠ざかった。訝しんで振返ると、ゆっくり笑った優也さんが僕にまた問いかける
「どうしたいの?その可愛い口で言ってくれないとわからない。何が欲しい?」
っ。意地悪だなぁ。この美しい人は。
「…ほしい。です。優也さんの…ここに、いれて、ください」
「いい子だ」
我慢がきかない体は、震えながらねだる言葉を口にする。
普段なら絶対に言えない。でもこれを思い出にしようと思っている今なら、恥ずかしい事もなんでもない。欲しい物は欲しいと言える。今だけは。
「ううっん…」
体にかかる圧迫感。
ああ、あの大きな塊が僕に入ってきている。
少しずつ、浸食してきて、期待に震える中心から先走りがぽたりとお湯に落ちる。
「愁、力抜いて、そんなに締めるな」
優しくそう言われるけど、どうしたらいいのかわからなくて首をふる。
体が熱くて、もう僕の言う事何て聞きはしない。
「つっ、はぁぁっ、ぁうっ」
ざらりと背中を嘗められる感触が伝わって、顎を掴んで後ろを向けられる。
苦しそうな優也さんの顔がすぐ近くにあって息をのんだ隙に、ぐいっと腰をすすめられて奥まで穿たれる。
「ひぃぁぁっ、あっ」
声が裏返る。とても正気の声には聞こえないけどそれも優也さんの口の中に吸い込まれる。
あわさった唇は火傷しそうに熱かった。
ぴちゃ、ぴちゃ
口から溢れる音と、下半身のぶつかる音。声にならない空気をかみ殺したような音。
それらがお風呂場に反響して大きく、遠くから聞こえてくる。
「優也、さ、ん。あっ。きもち、いいっ」
ぐずぐずになった先端が熱くて我慢できない。耐えられなくてもたれかかったタイルに擦り付けると
両手で掴まれていた手が離されて、タイルから引き離されて優也さんの手中におさめられた。
「ああっ。きもち、い、いっ。」
「愁、愁っ。」
意識が飛んでしまうっ。体が熱いっ。
どくどくっと熱が放出してその長い指を汚すのを、苦い気持ちで眺めて、背中に熱い飛沫が飛ばされた事に安堵した。
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