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18歳以上ですか?
3にしおりをはさみました!
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3
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「あっ、そういえば、買い物してる時に前田くんのお母さんに会ったわよ」
母さんはエプロンを着けながら、何気なく話かけてきた。
なんか、イヤな予感。
「………何か言ってた?」
台所に立つ母さんの後ろ姿を見ながら恐る恐る聞くと、母さんはこっちを振り返ってニッコリと微笑んだ。
「今日、中間テストの通知書貰ってくるらしいって教えてくれたわ」
いや、お母様、目が笑ってませんよ?
「見せて」
母さんが俺に向かって、『ちょうだい』のポーズをする。
日曜日の夜までは見せまいと、固く心に誓っていたのだが……。
ごまかせる相手じゃ、ないんだよなぁ。
「はぁ」
大きなため息をついて、カバンから通知書を出すと、すかさず母さんが奪い取った。
「俺、上あがるから」
そう言って、静かにリビングを出ようとした時
「優ちゃん」
母さんのワントーン低い声が耳元で響いた。
「ひっ」
この後、母さんにめちゃくちゃ叱られた事は言うまでもない。
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