アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
-
そう言えば、氷龍が来てから仕事も部屋の環境もよくなっていた
布団は俺達の部屋だけ新しいものが支給されたし、仕事も楽な仕事に変わっていた
「翔」
「何?」
「欲しいものがあるのなら俺に言え」
「今は無いかな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙り込んでしまった
どうしよう
「んじゃ、チョコが欲しい」
「わかった」
でも、そんなもの手に入るのかな
あっ・・・でもタバコを吸っていたし特別なルートでもあるのかな
楓達は相変わらず三人で話をしていた
でも・・・・・
楓の手は湊の頭を撫でていた
本当にもう俺達は終わったんだね
日曜日はつまらない
同じ部屋だから嫌でも楓達の会話が聞こえてくる
「俺、刑務所ってもっと最悪かと思ってたけど意外と居心地がいいんだね」
「それは楓がいるからじゃね?」
「あはっ・・・そうかも」
「ったく、参るよな~」
そうなんだ
やっぱりそうなんだ
そして刑務官がやって来て氷龍を呼んだ
何だろう
「翔」
「うん」
「食べろ」
「えっ・・・」
渡されたのはチョコだった
信じられない
「ここでは全て金がものを言う」
「氷龍が言うと何だか怖いな」
「そうか?」
「でも、ありがとう」
「ああ」
そう言う事か
こんな檻の中でも金で左右されるんだ
「はぁ~、甘いものが食べたいな~」
「楓、何とかしてやれば?」
「甘いもの?」
「湊が糖分不足らしいぞ」
「わかった」
「やった!」
楓達も金で何かを買うらしい
と言うか湊の為にね
だから・・・
「これどうぞ」
思わず、チョコを差し出してしまった
馬鹿すぎるだろ
「いいの?」
「うん」
「ありがとうっ!」
「翔、サンキューな」
「ううん」
楓は無視か
仕方ないよね
そのまま氷龍の隣に座り、チョコを口の中に入れた
「美味しいか?」
「うん、食べる?」
「翔から貰う」
「んっ・・・っ」
キスをしながら口の中のチョコを転がした
「甘いな」
「でも美味しいよ」
「そうか」
キスをしても誰も驚かない
会話も止まらない
明らかにこの部屋は、俺達と楓達に分かれていた
「楓さんは恋人とかいるの?」
一番聞きたくない台詞だった
「どうかな」
「教えてよ~!」
「もう湊と付き合っちゃえよ」
「マジで?」
「どうしようかな」
「俺楓の事好きだよ?」
「うん」
吐き気がする
「氷龍」
「どうした」
「お願いがある」
「何だ」
「外に出たい」
「わかった」
いつものように氷龍は刑務官に話をして、俺達は部屋から出してもらえた
そのまま中庭に向かい、暖かい陽射しの当たるベンチに腰掛けた
「暖かいね」
「そうだな」
氷龍にもたれながら、さっきの話を思い出していた
あのまま楓が首を縦に振れば、湊と恋人同士になるって事だよね
でも、俺には止める権利なんかない
「何を考えているんだ?」
「何も」
「嘘が下手だな」
「みたいだね」
誰も居ない中庭
枯れた木々と枯れた草
たまに聞こえるのは車の音と、小鳥のさえずり
「翔」
「ん?」
「俺の上に乗れ」
「うん」
こんな事も平気で出来るようになってしまった
楓を俺の頭の中から消し去りたかった
「自分で入れろ」
「んっ・・・くっ・・・・ああっ!」
「可愛い奴だな」
「あっ・・・ああっ・・・んっ」
舌を絡めながら何かを求めるように体を揺らした
どうしよう
どうしよう
「今日は激しいな」
「ああっ・・・っ」
俺、楓の事を思いながら抱かれているなんて
「でも、気に入らないな」
「いたっ!・・・・・んっ・・・あっ」
気付かれたのかな
急に動きが激しくなった
でもこれぐらいの痛みの方が今はいい
ずるい俺には罰が必要なんだ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 29