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お前は誰だにしおりをはさみました!
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お前は誰だ
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「一度だけ元に戻った事があるんだ。
冬の日で滅多に風邪をひかない友希も風邪をひいた挙句に高熱を出して死にかけてた。1人で部屋のベッドで寝ていたけど空気が悪いから少し窓を開けて換気をしていたんだ。
数分して窓を閉めに行こうとした時、強い風が吹いて思わず『くしゃみ』がでたんだ。
その瞬間、目の前が真っ白になって体が自分の思うように動いて声もだせた。
やっと戻れたと思ったのも束の間、俺は『くしゃみ』をしてしまった。
そしたら目の前は真っ黒。
体も動かない。
声もでない。
何もできず見てるだけ。
それからはくしゃみを出させる方法を考えていたけど俺がどう頑張っても俺は1人の精神
まぁ魂にすぎない。
そんな魂は体からなんてでられないし、体内からくしゃみを出させる方法なんてわからなかった。
だから今回はラッキーだったと思う。
幸大、周作、俺を閉じ込めてくれてありがとな。おかげで現実逃避ができたよ。
ま、【僕】からしたら迷惑だったかもしれないけど【俺】には最高のチャンスだったよ。」
「…… お前は…友希じゃない。」
「ふーん?なら俺は誰なの?いっつも周作はそうやって現実見ないよね。いや、見ようとしないよね?」
「………僕も周と同意見だよ」
「……あーらら?幸大もそっちなの?でも君は現実を知っている。君は賢いからね。なのにその賢さを殺している。いや、隠しているね?誰から?何のために?いつから?命令されたの?あぁ、可哀想な幸大ちゃん。お兄さんが慰めてあげよーか?」
「…てめぇ…!ふざけるな!そのふざけた喋り方、性格は友希じゃない!友希は人を尊重する!おまえは友希じゃない!」
【俺】は小さく誰にも聞こえぬように呟いた
『ーーーーーーーー』
でもその呟きは誰にも聞かれなかった。誰も彼の弱い所を知らなかった。
『…そんなのわかってる』
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