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15
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ムスコサイド15(主)
「ほらぁ~、お前はソファにすわってろっ。」
「うわぁ~、いったい何本ビールを飲んだんだよ。」
「お前が3本半で、俺が6本… いや7本だな。」
「オヤジ、飲み過ぎだ。 二日酔いになってないの?」
「お前… 俺を誰だと思ってんだぁ~。」
「やっぱ、まだまだオヤジには敵わないなぁ~。」
「お前… 昨日の事、全部憶えてるのか?」
「ん… ところどころ… 憶えてて、忘れてる。」
オヤジが散らかっているテーブルの上を片付けながら話す。
ビールの空き缶を潰して燃えないゴミ箱へ。
飲んでいないチュウハイとかは、また冷蔵庫へ直す。
食べ散らかしたおつまみも綺麗に仕分けしてそれぞれへ。
「ケンタ。 頭痛はどうだ?」
「うん。 さっきよりはマシになった…」
「動けるなら、メシ作ってもらえるかぁ~? 無理ならいいぞ。」
「うん。 大丈夫。 作るよ。」
俺はソファから立ち上り、キッチンへ向かった。
冷蔵庫の横に引掛けているエプロンを取ろうと手を伸ばした時。
俺より先にオヤジがエプロンを取った… そして…
俺の顎の下に手を添えて、クィと上にあげられた…
えっ…? キスされるっ…? ドキッ!
俺の顔、角度45度、距離10センチ先にオヤジの顔…
「うぅ~ん…? 少し目の腫れが引いてきたなぁ~。」
「えっ? うん… 瞼が少し重いけど…」
見つめ合う時間、10秒? 30秒? 1分?
俺はオヤジの胸に両手をついていた。
オ… ヤ… ジ… って思っていたら…
エプロンの紐が首に掛けられた。
そして、俺の顔の横をオヤジの顔が通り抜けた。
俺の肩の上にオヤジの顔が… 顎を置かれた。
「ほらぁ~、エプロンを着けてやるから、ジィっとしてなっ。」
「あっ、うん。 ありがと。」
ジィっと動けない俺の体の背中にオヤジが腕をまわしてきた。
後ろの腰のあたりでエプロンの紐を結んでくれている。
俺は… 俺もオヤジの腰に手をまわして抱き付いた。
オヤジの肩に俺の額をくっつけた。
「うん? どうした? 結び終わったぞ。」
「………」
「今日のケンタは甘えん坊だなぁ~。 ヨシヨシ。」
オヤジも俺を抱き締めてくれた。 そして背中を擦ってくれた。
俺… オヤジの事… 好きだ… どうしよう…
離れたくない… もっと抱いて欲しい… ずっと…
「ケンタ。 俺、お腹空いたぞぉ~。」
「うん。 もう少しこのままがいい。 ごめん。」
オヤジの胸に顔ごと擦り付いた。
いやっ、唇を押し付けた。 キスをした…
************
オヤジサイド15(副)
ケンタの手を引き、リビングへ、ソファに座らせた。
カーテンを全て開けて、俺は散らかったテーブルを片付け始めた。
ケンタと会話しながら、昨日の夜の事を確認した。
「ん… ところどころ… 憶えてて、忘れてる。」
おいおい… どこを憶えてるんだ?
本来、俺もケンタも几帳面な綺麗好きだ。
いつでも部屋は綺麗にしている。 どちらも片付け魔だ。
俺の動きを、する事をケンタは見ている、俺を目で追っている。
起きた時よりも少し顔色がマシになっている。
ケンタにメシを作ってもらうのを頼んだ。
そろそろ次のミッションを始動しますか…
ケンタは料理をする時に必ずエプロンを着ける。
そのエプロンを俺が着けてやる。 恋人がするように。
エプロン作戦には重要な飛び道具が必要だ。
ケンタの顎を取り、まるでキスをするかの様に顔を近付けた。
角度45度、距離10センチ。 ベストポジション。
目の腫れを心配するフリをして、見つめた…
声を出さずに… 秒数を数えた… 1・2・3・・・
ちょうど30になった時、ケンタの瞼が閉じようとした。
駄目だっ! このままじゃ、俺の方があぶないっ!
エプロンの紐をケンタの首に掛けた。
そして、抱き締める様に腕をケンタの腰へまわした。
エプロンの紐を後ろで結んでいると…
ホントッ! コイツはっ!
ワザとじゃないのはわかっている…
天然で素直な行動だとわかっている…
だから尚更タチが悪いっ!
ケンタからも、俺の腰に手をまわして抱き付いてきた。
そして、俺の肩に額をくっつけてきた。
俺は裸だ、ケンタの息が直接肌に感じる。
俺のマグナムにもケンタの温もりが伝わってくる。
俺のミッションなのに…
頭の中で赤い回転灯が音を出して回ってる。
パトカーか? 救急車か? 消防車か?
コイツには何を呼べばいいのか?
「今日のケンタは甘えん坊だなぁ~。 ヨシヨシ。」
ちょっと大人の余裕を見せた。 つもりが…
「うん。 もう少しこのままがいい。 ごめん。」
そう言って俺の胸に顔?いやっ唇を、押し当ててきたぞぉ~。
おまわりさん、この悪魔を逮捕してくれぇ~。
救急隊の人、俺は心臓麻痺を起しそうだぁ~。
消防隊の人、俺の燃え上がった火をすぐに消してくれぇ~。
もう、駄目だぁ~!
ミッションを一旦中止するっ!
もう、俺… ケンタを離したくない…
このまま抱いていたい… ずっと…
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