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冬の朝3にしおりをはさみました!
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冬の朝3
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結局俺は2日ほど寝込んだ。
まだマスクをしたまま電車へ向かう。
久しぶりに朝日さんに会えるな。
んーでも会いたくないなあー。
俺は朝日さんの何なのかという複雑難解な問いの答えは見えそうで見えずわからないままだった。
ただ、その答えを探していると朝日さんに会いたくなる。会えばわかる気がする。
電車に乗ると朝日さんは起きていて。
「あぁ!美月くん!おはよう!」
「おはようございます」
けほけほと挨拶を返す
「どうしたの?!風邪?!大丈夫?!」
「あー....風邪です。」
「電車変えたのかと思ったよー!」
「変えないですよ、せっかく朝日さんと仲良くなれたのに。」
「....ま、たそういう....!」
何か変なこと言ったかな、と考えてみるがまだ少しだるい頭ではよくわからず諦めた。
「しんどい?大丈夫?」
「あーちょっとだけ。でも大丈夫です」
「そっかぁ....」
沈黙。
あぁ、沈黙なのにすごく落ち着く。
そう感じたまま眠りに落ちていた。
すごく落ち着く夢。
夢の中でも俺は眠っていて誰かが髪をさらさらと触る。気持ち良い。けれどその手は離れる。あぁ、やめないでほしかったなぁ。すると次は俺の頬を触る。あぁ、これも気持ち良いなぁ。
手に顔を寄せる。
するとどこかから「美月くん、」と小さく聞こえた。
あぁ、朝日さん、朝日さんだ。
ふわっと目が覚める。
ゆっくりと目を開くと目の前には顔。
俺の頬には手。
あれ、夢じゃなかった。
「わっわわわっ!お、起こした?ご、ごごごめん!ごめんね!」
目の前からぱっと離れる手と顔。
どうやら朝日さんの肩に頭を乗せて眠ってしまっていたようで、いつもと逆だ、なんてぼんやり考えていた。
「あ、その、ね、熱!熱はかろうとして!顔触っちゃって!お、おでこ、おでここつんってしようとしたら、起きちゃって!その!何かしようとしたとかじゃ!そんなんじゃないよ!」
何か一気にたくさん言われてよくわからなかったけど、気持ち良かったからもうなんでもいいや。
「肩重くなかったですか?貸してくれてありがとう。手も気持ちよかった。
じゃあ、いってきます」
「あ、あぁ、い、いってらっしゃい!」
朝日さんの手、気持ちよかったなあ
そんなことを考えながら学校へ向かう。
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