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友人の恋(2)にしおりをはさみました!
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友人の恋(2)
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店内をさっと見渡す。予想してたが真琴はアルバイトに来ていない。大抵一緒の日に仕事してる紅葉もいない。
オーダーを取りに来た女性店員にコーヒーのみを注文する。真琴がいなけりゃ長居するつもりはない。
「で、話って何だ。」
能戸は、真琴の出勤日でもないのにK大学から離れたこのカフェを指名した。何でわざわざこの店にしたんだか。大学近くのコーヒーショップでも良かっただろうに。早速運ばれて来たホットコーヒーを飲む。秋晴れの空を窓越しに見る、真琴は来年の春には社会人だ。
「まあ、大した事じゃないんだけど。三年になったら家を出る事になりそうで、今物件を探してるんだ。」
「ふうん…一人暮らしか。何で急に、」
「下二人の部屋を確保する為。」
「あー、妹と弟?」
「そ、」
なるほど。能戸には年の離れた小学生の妹弟がいて、二人で共有している子供部屋を分ける話が出たらしい。それで、能戸が追い出される事になったと、
「兄は大変だな。頑張れよ。」
そんな感想しか出て来ない。俺には兄弟とか居ねえし、真琴を見る限り弟とか面倒過ぎる。さて、話が終わった。コーヒーは途中だけど帰るとするか。
「じゃあな。」
腰を上げようとした俺は、危うくすねを蹴飛ばされそうになり、慌てて向かいから伸びた足を避ける。
「何だよっ!」
「これで話が終わる訳ねーだろ。」
そうだと思った。でも嫌な感じしかしねーんだ。帰らせろ。
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