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04にしおりをはさみました!
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04
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正門の横にある管理人室の所まで行き、外出許可書を管理人の山ちゃんに渡すと俺達は大型ショッピングモールに向かった。
学園を出て徒歩十分くらいの所にあるから結構便利だ。南城学園で寮生活してる生徒は、大概ここに買い物に来ている。
高校生の門限は夜の七時な為あまり自由に出来ないけれど、休みの日は外出許可書さえ出せばどこにでも行けたりするのだ。
「明日休みだけどどっか行くの?」
「蓮はどっか行くのか?」
「いや、尚が用事ないなら映画でも見に行かないかなって」
「いいよ。暇だし」
「よかったー。見たい映画があったんだよね」
話している間に目的地はもう目の前にあった。店の中に入ると地下一階を目指しエスカレーターに乗る。さすが大型のショッピングモールなだけあって、平日でも人が沢山いる。
「で、何の映画?」
「七色っていう恋愛モノ。すごく良いらしくてさー」
「へー」
地下一階に着くとカートにカゴを乗せて食材を探し、卵や玉ねぎを入れて行く。
嬉しそうに隣で映画の話をする蓮に適当な返事を返しながら食品をレジに持って行った。
「ねえ、聞いてる?俺の話」
「聞いてる聞いてる」
どうせまた気になる子の為だろう。
その子がきっとその映画が好きで、自分も七色ってやつの映画を見て話題にしようとしてるんだ。
こんな事も何度目だろう。その度に何かに付き合わされる俺の身にもなって欲しい。
付き合う俺も俺だけど。
「でさぁ、すごーく切ないんだって」
「ふーん」
精算を終え食品を袋に詰めると蓮の手が伸びて来た。なに?と目で伝えると俺の手から袋を取ろうとしたので阻止する。
「持つよ」
「いいよ別に」
「今日は尚がご馳走してくれるんだからこれくらいね?」
何度か袋の取り合いをした後、結局荷物は蓮の手に渡った。
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