アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
俺をかまってよ。にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
俺をかまってよ。
-
僕はそいつの返事も聞かずにそのまま空太を引っ張り屋上へ行った。
「……………」
乱暴にドアを開けて空太の背中をフェンスに押し付ける。
僕が何をしたいのか分からないだろう空太は焦ったように口を開く。
「ねえ…み、美琴…どうしたの…!?…授業、はじまっちゃ…」
恐らく僕のためなんだろう、しかし自分の事よりもそんな事に気を回している空太を見ると流石に苛立った。
ガシャンッ
空太の顔の横に拳を打ち付ける。
「……僕の犬が目の前で泣きそうになってい
るんだ、放って置けるわけ…ないだろう」
「あ……」
その一言で弾かれた様に顔をあげる空太。
「僕の犬なんだ、言いたいことは言え…」
「っ……」
そう言うと空太は目を潤ませながら僕の肩口に顔をうずめた。
そして震える声で言葉を紡ぐ。
「…お、俺をかまってよ…さみしー、よ…」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
55 / 62