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御法泉麓にしおりをはさみました!
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御法泉麓
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こんにちは、御法泉麓(みのりせんろく)です。俺の家系は代々高身長の遺伝子を継ぐ為に身長は187ジャストになった。
ガタイ良し頭は悪し、人相悪し運動神経良し。自称一匹狼、松風岬高校2年1組30番やってます。
ここ松風岬高校は入試時に名前さえ書けば一発合格OK、中学時代でアホやらかしてまともな高校に入れなかった馬鹿共の溜まり場だ。
男女比の割合は比較的男子多めの7：3。
第一まともに登校してくる奴なんて殆どいないので校内は閑散として、女の子たちは顔すら出さない始末。
俺もここへ通い始めて２年目になるが女子を見た回数は２回くらいだった。なんじゃそりゃ、って感じだがこれが現実。唯一溜まりにくる奴らといえばダッセェ名前した不良グループが三組。
なぜこんな底辺の高校へ通う羽目になったのか、時は３年前に遡る。元から学力も単位も足りてねーくせに交通事故に遭い全治３カ月の大怪我を負っちまった。もう生きてるのが不思議なくらいの大怪我だったんだがこのデカイ体のおかげで何とか命拾いした。
そりゃあ入院していくら公欠が適用されようが足りないもんは足りないわけで。俺が復活できたのは受験シーズン真っただ中…チリ屑みたいな学力のせいで受けられるとこがここしか無かった訳だ。
就職も考えたけど、学歴は少しでも多い方がいいと親が言う。
いざ悪名高き松風岬に入学できたのはいいとして…荒れに荒れた学校で下手を起こせばまた不良共に入院送りにされてしまう危険がある。しかしわけのわからない不良グループに入ってへこへこして過ごすのは嫌だ。
そこで俺は無い頭を使って考えた。
一匹狼になること。
それが一番手っ取り早い。誰も寄せ付けないで一人で過ごす。友達という存在は決して作らない。別に寂しくなんかない。俺は何にも交わらないで影の様に過ごす！
そう誓った１年の春。真顔、かつクール&クールでキメて登校を果たしたら不安を余所に不良たちはいとも簡単にビビって逃げていく。
俺の並みならぬ高身長か、人相の悪さか、肉食獣の様に尖った八重歯のせいか、藍色の髪のせいか…いとも簡単に不良グループのどこからのお誘いも無く簡単に一匹狼になれたのだった。
ここで我が校特色の3つの不良グループについて説明しておこう。一つ目、主に４階の三年の教室をアジトとして活動する「マックス・マキシマム」通称「マックス」一体何が最大限かは知らねーが挨拶の二言目には必ず手がでる喧嘩馬鹿共が集まった馬鹿中の馬鹿野郎共達。
ここにはトップがいなくて、ただ同志を抱いた奴らが集まって群れてるだけ。こいつらは本当に暴力的で危ねぇ。何も考えずに４階歩いてたら目と鼻の先にナイフが飛んできた覚えがある。
二つ目、主に３階の二年の教室をアジトとして活動する「ファイアービート」通称「ファービー」ちゃん。このグループは典型的な不良集団で、トップがいて、幹部がいて、手下がいる。上下関係が厳しいらしく一番マトモかな？とか思っちゃったりするがやはり喧嘩早い不良の端くれ。
三つめ、主に２階の１年の教室をアジトとして活動する「ダン・ディライト」通称「ダンディー」おやじかって。
俺個人としては、ここが一番嫌いなトコだ。比較的金持ち坊っちゃんの落ちこぼれやら何やらが集り、「アソビ」と「金」が動く場所。用心棒がチョットいるくらいで喧嘩という意味では一番弱いチームだが、現トップが超金持ちらしく裏側で手を回すような陰湿なものが多い。っつーか、金持ちなんだったら金でもっと良い学校いけっつーの。
校内の生徒は、絶対にこの三チームのどれかに必ず所属している。
多分入って無いのは俺と腐っても教師一陣のみで…ま、一匹狼の俺にとっちゃ無縁な話でしたけど。
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