アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
ドキドキと仕返しにしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
ドキドキと仕返し
-
「ふふ、ごめんね意地悪して」
唇を指から離して、真山が笑う。
俺はというと、さっきからずっと口元を押さえて、どうにか呼吸を落ち着けようとしていた。
(…なんだ、さっきの声…あんなの俺の声じゃない…)
やっと解放してもらった右手で、まだ静まらない心臓を押さえつける。
女の子みたいな声出しちゃったよ。
恥ずかしすぎてしにそう。
(なんか、体もヘンな感じだし…)
舐められてる指先から、だんだんと痺れるみたいな。
ぞくぞくするような感覚を思い出して、また体が熱くなる。
真山は今どんな表情してるのかな、と思ったけど、恥ずかしくて顔なんて見れそうになかった。
「…ごめんね、藤川」
小さな声で呟いて、遠慮がちに回される腕。
俺が何も言わないから、怒ってると思ったんだろう。
真山が、そっと俺の体を抱きしめる。
「…ううん。へいき…」
嘘、へいきじゃない。
どんな顔したらいいの。
「…怒った?」
「怒ってないよ」
本当なら、怒ってもいいのかもしれないけど…びっくりとか恥ずかしさのほうが大きくて。
それよりも、不安そうにしてる真山を安心させてあげたくて、俺も背中に腕を回す。
「…気持ちよかった?」
「っ!?ばか!」
耳元でそういうこと言うなよ。
ばかばかばか。
(…せっかく許してあげようと思ったのに)
くすくす笑ってる真山は、やっぱり意地悪だ。
どうやって仕返ししてやろうかな、とか考えていると、優しく頭を撫でられた。
「ふふ、ごめんね」
「…………」
がぶっと首筋に噛み付く。
驚いてる真山に、ちょっと優越感を覚える。
「痛いんだけど…」
「いつまでも笑ってるからだよ」
「俺もしたい」
「えぇー…」
そう来るとは思わなかった。
俺の首筋に噛み付こうとする真山を、慌てて止める。
「なんでだめなの」
「なんでも」
「えー…じゃあここは?背中」
「いや、余計だめだろ」
「唇は?」
「え……」
驚いて、ちょっと迷ってる間に、頭を抱き寄せられてキスされた。
思わず、真山の服にしがみつく。
「…ん…っ…」
まただ。
さっきと同じ、痺れるみたいなヘンな感覚。
ちゅっと唇を吸われて、甘噛みされる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
227 / 247