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俺と夕暮れと教室とあいつ①にしおりをはさみました!
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俺と夕暮れと教室とあいつ①
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「やっべぇ、早くしなきゃ…!」
2年6組の教室はやはりガランとしていた。ほとんどが部活に行っているか、寮に帰宅しているかのどちらかだろう。
時はすでに夕暮れ時。
夕暮れの教室とか、いいものだなぁ。
こう、オレンジに染まって輝くガラス窓とかね。
あ、なんかロマンチストっぽい。
あー、いいなぁ。
こういうシチュで、
「あー、誰かホモってねぇのかな」
「…っくっく。さすがだな。会長。」
やばい。誰かに聞かれてた?!
俺の妄想、聞かれてたらまずくね?!
俺は心配していた。
もし、俺が《腐男子》だとみんなにバレたら…?
学校のトップがこんな奴だと知れたら、俺は一体…!
とか、思ったけど大丈夫だった。
「なんだ、お前か。海斗。」
「いやぁ、のんびり昼寝してたら会長が来るんだもんなぁ。…聞いたぜ?やっぱ面白そうなことしてんなぁ。良」
明らかに昼寝の時間でもないが、なんでも知ってるそいつ、村瀬海斗(むらせ かいと)は乾いた笑みを浮かべる。怖ぇよ。
世の女の子たちも、これがかっこいいっていうんだから、それすらも怖ぇよ。
「…で、例の件はどーなってんのよ生徒会長様。」
チョコレートブラウンの髪の下の切れ長の目が俺を真っ直ぐとみている。
なんかこいつ、楽しそうだなぁ。目が楽しそうだ。遠足前の小学生みたいに。
こいつの言う「例の件」っていうのは、なんだっけ?
海斗が「とぼけないで早く言えよ」と睨みつける。乾いた笑みを浮かべながら。だから、怖ぇよ。
…大方、「王道生徒会」のことだろう。
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