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”2” 猫と過去の亡霊-2にしおりをはさみました!
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”2” 猫と過去の亡霊-2
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ずっと、顔を上げないんだけど、
どうしても、僕をじっと見てるって気がする
背はそんなに高い方じゃない、筋肉質な感じでがっちりしてて小太りで
ジーンズとチェックのネルシャツが少し汚れて縒れてて
真っ黒い太い髪が、伸びて、脂っぽくてべったり顔を隠してる
・・・時々、うちの学生にいる、あまり、身なりを気にしないようなタイプ・・・うん
お知り合いなのかなぁ、いつもすっきりとして、似合ってて
ブランドもノンブランドも関係なく、彼らしいファッションで
イケメンオーラ全開みたいな留華くんと?って、違和感がすごくある・・・人
僕が視線をやったことに、気が付いて
留華くんが、あ~って今まで存在を忘れてたんだみたいな顔をした
「あ、こいつね、うちの同期の・・・あれ、なんて名前だったっけ?」
「・・・お名前、知らないの?」
「あ、うん。オレ、健に会いに行くわって、オレのダチと別れて来たら、一緒についてっていいかって。
なんか、コイツ一浪でさ、中学、私立開央で、健と一緒のクラスだったんだってよ。
健みたいに家庭の事情で中学までで、高校からは、あれ、九州だっけ?おい、なんか言えよ」
ちょっと乱暴に、留華くんはその人を突っつく
「さっきまで、煩いくらいに話してたのに、なんなの、急にだんまりしやがって。
オイ!健に会いたいって言うから連れて来てやったのに、お前、何て名だよ、なあ」
「留華くん、止め・・・な、ふぁ、ひゃっ!」
留華くんのイライラしてる感じが伝わって、ちょっと心配になって
その人を押す手を止めようと腕を伸ばしたら、その人に横から、ギュッと掴まれた
手汗でぬるついてて、なんか湿ってて
こんなこと思っちゃいけないって、思うんだけど、込み上げてくるんだ、嫌悪感が
「・・・ヒメは、何故、こんな下賤な奴と親しげにお話しなさるのか」
低い早口で聞き取りにくい声で、ぼそぼそ言って
虚ろだけどギロって、見開いて、僕をじいっと見るその人
「え・・・、な、なんでって・・・あの・・・」
ぐいぐいと自分の方へ僕を引き寄せ、羽交い絞めようとする
留華くんが慌てて、僕を逆に引き寄せてくれ、胸の中に納まって、ちょっとホッとすると
「・・・・・・姫は、また、お仕置きされたいのですか」
急に二人の人に引っ張りっこをされたみたいになって、僕の服が乱れて
「穢れた痕などつけれられて、ご自覚が足りないのか!」
激昂したみたいに、声はどんどん怒鳴り声みたいになって行き
その人が、僕の襟元を掴んで、服をこじ開けようとするから、いくつか釦が千切れて飛んだ
「ワタシタチを忘れたなんて・・・ゆるしませんよ。思い出しましょう、ね?」
僕に、その人は、その人の携帯をなんか弄って、目の前に突きつける
何かの、古い・・・動画が・・・映って・・・
体中で、一気に脂汗と冷汗を同時にかき、ガタガタ、痙攣していくのが、分かる
その動画の音も、絵も、嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・・・・
見たくない、見たくない、見たくない!!!
僕と同じように目を見開いたまま固まる、留華くんの腕の中で、
僕は、声が出ないのに叫んでるって感じた
「ほら、お美しいでしょう、姫は、こうして、ワタシタチが清めて差し上げたんです」
吐きそう、ダメ、吐きそうだ・・・
ぐるぐるの黒い大渦に呑まれる・・・呑み込まれてしまう・・・
息が、く、るしい・・・で、きな、い・・・だめ・・・
ああああああああああああああ・・・・・
「これ以上、穢れないためには、やはり、ワタシがお連れしなくてはなりませんね」
ネルシャツをめくって、その人はジーンスのウエストに挿してる、何かを掴む
「ちょっ!!!止めろッ!バカ!!!」
留華くんの、驚きで緩んでた腕から、僕の腕を取って
その人は、僕を抱きしめた、同時に、それを僕のお腹に向けて
すごく鋭くて、熱いなって、思った・・・身に走る強過ぎる痛みの前に
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