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伝えたいコトバ④ 那雪sideにしおりをはさみました!
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伝えたいコトバ④ 那雪side
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「…ラブラブいちゃいちゃ中に悪いが、ココ…病院だからな」
桜が眠った後、病室を出るとアキが眉を潜めていた。
恐らく先程の情事を見たのだろう。
「悪いな…桜が可愛い過ぎてつい」
口だけで一応謝ると、アキは溜め息を吐いて、優しく微笑んだ。
「大切なんだな…あの子が」
優しい、穏やかな声でアキは呟いた。
俺は愛おしい恋人眠っている病室を見つめながら、一言あぁと返事をした。
「アキ…しばらくしたら、桜を連れていきたい場所があるんだが大丈夫か?」
「………一週間後なら、大丈夫だろう」
正直、桜の容態はあまり良くない。
1ヶ月間の昏睡…元々衰弱していた上に、大怪我をしていたのだ。
傷がだいぶ塞がったとはいえ、健康とは程遠い。
「わかった」
きっと、那雪にもそれは分かっているはずだ。
何故だろう…と何気無くスマホのカレンダーを覗き、アキは微笑んだ。
*****
それから、俺は毎日桜の所に行った。
桜ははにかみながらも、喜んでくれているみたいだった。
そして…一週間後、
俺は、全てに終わりをつけるため、桜と共にあの場所に向かった。
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