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昼食にしおりをはさみました!
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昼食
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「だいぶ上手くなったな。」
「………ぁ……」
カチャカチャと少し音を立ててはいるが、ユーリのナイフやフォークの使い方は随分と上手くなった。
それを褒めるとユーリは少し焦ったように俯きこくこくと頷く。
「あ、アーサーさまが、教えてくださったので……あの、ありがとうございます…」
「…覚えたのはお前だ……偉いな。」
風呂上がりの少し湿った頭を撫でるとユーリはカァッと赤くなった。
「…ぁ、あり、ありがとうございます、」
「…………あぁ。」
今にも湯気がでそうなくらい赤くなった顔に頬が緩みそうになるが、ぐっと堪える。
「……アヒルは今修理に出しているからあまり心配しなくて良い。少し待てばすぐに戻ってくる。」
「……はい…」
その言葉に少し目を伏せたユーリだったが、すぐにアーサーに笑いかけた。
「あ、の、でも、『くもさん』と『うさぐさん』がいるので…だいじょぶです……」
「…………………………そうか。」
(……くまとうさぎだがな。)
笑顔を崩したくない一心でそこはスルーすることにした。
名前などどうでもいいのだ。
ユーリが笑っていれば。
「だがあまり食べ過ぎるな。アップルパイを焼かせているからな。お腹いっぱいで食べれないなんてことにならないように。」
ユーリの口元の食べかすを拭ってやりながらそう言うとユーリは顔を真っ赤に染めキョロキョロと目を泳がせた。
「…は、はい、だいじょぶです……ありがとうございます……」
「あぁ。」
拭った食べかすをぺろりと口に含むと今度こそユーリは俯き押し黙ってしまった。
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