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月光(龍之介side)にしおりをはさみました!
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月光(龍之介side)
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息が止まるほど強く抱きしめて、最奥で果てた。
まさかイカされるとは思わなかった。
予想外の反撃に、口元が緩む。
未だ痙攣の収まらない士郎の身体を、つながったまま押し倒すと、今さっき出したものを馴染ませるように、腰を揺らす。
「あ……っ」
目を見開いた瞳が、
「ま…て…っ」
「……待たねェよ。誰かさんが火ィつけてくれたからなァ」
抜かずの何発イケるか試してみるかと問えば、ふざけるなと組み敷いた身体が、猛烈な勢いで暴れ出す。
「一回で終わらせるなんて、誰が言った……? ナカもイイ感じに溶けてるし、……夜はこれからだろ」
太ももを深く折り開くように腰を進め体重をかけてしまえば、下からの、それもイッた直後の相手の攻撃を防ぐことなど造作もなく。
「……っ」
グチュグチュと容赦なく中を掻き回され、溢れてきた白濁に士郎が呻く。
「やめ…ろ…っ」
本気で嫌がっているのがわかっていても、もはや止めてなどやれなかった。
弱い部分を立て続けに突いてやると、強張っていた身体がやわらかくトロけ、甘い声が上がり始める。
心で拒みながら、身体で感じまくる、その扇情的なほどの落差に、身体より先に心が持っていかれそうになる。
「う…っ…んぁ…っ…」
「……っ」
再び奥で果てる瞬間、もはや力の入らない士郎の身体から戒めを解いてやると、
「あ…っ、っく…ぅ…」
ビュルッと勢いよく飛ばした後も、ダラダラと滴り落ちるように溢れて、止まらなかった。
突き上げながら、ベッドサイドのペットボトルを手に取り、飲み干した。
二本目を開けて、口内に水を含む。
嫌がる士郎に頬を寄せて、無理やりに唇を合わせた。
水はわずかに零れたが、無事士郎の喉を潤していく。
「……飲まねェと、干からびンぞ」
コクリと動く喉の動きが扇情的で、噛みつきたい衝動にかられたが、そんな場所に跡を残された日には、消えるまで部屋に籠城するだろう士郎を思い、ギリギリ制服のシャツの襟で隠れる場所で我慢した。
始めると時間を忘れてのめり込むのはいつものことだったが、今夜はいつにも増して終われそうにない。
「うぁ…っ、ん…っ…はぁ…っ」
再び登り詰めた士郎が、ついに力尽きたように意識を失った。
基本的な体力はあるが、抱かれ慣れていない身体に酷なことをしている自覚はあった。
だが、もしかしたら最後になるかもしれないこの夜を簡単に終わらせてやれるほど、大人にはなれない。
いったん繋がりを解き、バルコニーに続くドアとカーテンを全開にして、ベッドに戻った。
ふと思いつき、室内の明かりをすべて落とした。
月明かりに照らされた美しい身体を、束の間、目で楽しんだ。
やはり士郎には月明かりがよく似合う。
太陽の光の下より、漆黒の闇の中より、月明かりにほの淡く照らされているのがしっくりくる。
再び意識を失ったままの士郎を組み敷いて、己の欲を満たすための律動を繰り返しながら、永遠にこの身体を離したくないと願った。
耳の奥深くでベートーベンの月光が鳴り響く。
その音色が、どこか遠い記憶とつながりそうな気がしたが、やがて月明かりに淡く溶けて消えていった。
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