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尽くしましょうにしおりをはさみました!
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尽くしましょう
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「ちょ、ちょっと、佐伯さん…!」
「真白…心配した…」
「…佐伯さん」
そう言われたら、何も言えなくなってしまう。でも真尋も真帆もいる。周りにもたくさん人がいる。真白は佐伯の胸に抱かれて安心する半面、恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じた。しばらく佐伯が真白を抱いていると、真尋が二人に文句を言った。
「…あのーいつまでそうしてんですかー?」
「…おや、真尋くん、いたんだ?」
「ずっといましたけど!」
「真帆ちゃん、こんにちは」
「こんにちは! 佐伯さん! 白兄ちゃんをよろしくお願いしますね!」
佐伯は真帆にいつもの微笑みを投げるが、真尋にはどこか意地が悪い笑顔だった。それでも今日は真白の怪我のこともあり、真尋は必要以上に佐伯につっかかってこなかった。本当は佐伯に関して聞きたい事が山ほどあったが、どこか佐伯に畏怖を感じている。それに佐伯からしたら真尋なんてまだまだケツの青い乳飲み子レベルで相手にならない。
佐伯は二人を家まで送ると申し出たが、真帆がタクシーで帰るからと、申し出を断り、眉間に皺を寄せている真尋の腕を掴んで引き摺り「またね~」と手を振って帰っていった。
佐伯の車でマンションに帰ってから、真白はシャワーを浴びる為に風呂場へ向かった。佐伯は真白を洗ってあげようと一緒に風呂へ入ろうとしたが、真白が眉間に皺を寄せる。
「? なに?」
「…佐伯さん、その…結構痣が酷くて…」
「怪我の程度も見たいから一緒に入るよ」
「引かないでくださいね。真尋と真帆はこれ見て引いちゃって…」
「ほら、大丈夫だから見せて」
真白の着替えを手伝い、佐伯は真白を座らせてから真白のチノパンを脱がして、サポーターと湿布を取って絶句した。男にチノパンの上から掴まれて骨にヒビが入ったと聞いたが、人が掴んだだけでこんなになるのかと、まじまじと真白の足の怪我を見る。その様子に真白は肩を竦めた。それに気付いた佐伯が真白に優しくいつもの微笑みを投げる。優しく額に掛った前髪を梳いてやる。
「…今日は湯船はダメだね。シャワーで済ませよう」
「…はい。お医者さんもそう言ってました」
その後の佐伯は真白に尽くしまくった。体を隅々まで綺麗に洗ってやり、風呂から上がったらやはり隅々まで拭いて着替えさせた。濡れた髪を丁寧に乾かし、リビングまでお姫様抱っこをする。真白は歩けなくはないから、大丈夫だからと言ったが、やはり佐伯は聞いてくれない。佐伯は真白をソファに座らせると、シャワーを浴びる為に外した足のサポーターをしっかりと巻いて、湿布も丁寧に貼りつけた。食事はデリバリーで和食を頼みそれをつまみながら、真白は今日あった出来事を佐伯に話した。
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