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4ページ目 28 弟sideにしおりをはさみました!
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4ページ目 28 弟side
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嘘をつくことだってできたのに兄貴はそうしなかった。
そういうところが堪らなく好きだよ。
「いいよ。殺して。」
そう言うと兄貴は目を丸くした。
自分の上に跨らせて、身体を寝かせた。
俺の上に跨って固まったまま動かない。
「殺して。あんたに殺されるなら本望だから。」
焦れて兄貴の手を引いて自分の首に持ってきた。
手が震えだし、ふるふると何度も首を横に振っていた。
「早く殺せよ。」
声を低くして言うとく、と首を包む手に力がこもった。
兄貴はどんな顔をしているのだろう。
どんな目をしているのだろう。
怒りや憎しみに顔を歪めているのかもしれない。
最期に見る兄貴がそんな顔ならば、見たくはない。
静かに目を閉じた。
じわじわと首が絞まってゆく。
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