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4ページ目 36 弟sideにしおりをはさみました!
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4ページ目 36 弟side
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「嫌だっ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!」
「ゲホッ!…ごほっ………っは。」
背中に、生ぬるい感覚。
ゆっくりゆっくり、上から下へ降りていく。
自分の身体が酷く震えていることに気付く。
「啓太…もう、楽に、させて。」
背中にあったはずの手が、シーツ代わりに敷かれているバスタオルの上に落ちた。
止まった。
思考が。
時間が。
この世界が。
ヒュッと空気が動く音を耳元で聞いた。
「兄貴!?兄貴ッ兄貴!!」
涙声で、情けない声。
それでも聞こえるように、届くように叫んだ。
「聞こえて、るよ。」
少しだけ身体を離して兄貴の顔を見た。
瞼は閉じかかっているけれど、光の入っていないその瞳は俺を見ていた。
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