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Episode70にしおりをはさみました!
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Episode70
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夢を見ていた。
僕とその女性は、珠川邸の物置の中にいた。
暗くて、埃っぽい。
『時雨、私を、許してね。』
柔らかくて温かい声。
この声を、僕はよく知っている。
何年も聞いていないけど、よく知っている。
『時雨、ごめんなさい。』
トーンが低くなった声色と共に紡がれた、懺悔の言葉。
これは、何度も何度も、言われた言葉だ。
『時雨っ!時雨…』
叫び声。
『待って!お母様ぁ!』
あぁそうか。
この声は、お母様のもの…。
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