アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
Episode76 side友也にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
Episode76 side友也
-
「…あら?」
時雨君がこの病院に来た内で、今日は最も進歩した。
いや、進歩した所じゃないかもしれない。
今、時雨君はアタシの腕の中で眠ってしまっている。
子供の様に泣き疲れて、すやすやと寝ている。
アタシとしては、それは凄く嬉しい。
眠れると言う事は、安心しているという事だから。
この病院に来るまでも、来てからも、色々な事がありすぎてきっと疲れているのね。
家族に捨てられたり、「ご主人様」に裏切られたり。
そしてこの子は、さっきまで見ていた夢も悪夢だったみたい。
悲鳴とも呻きともつかない声を上げ、起きていたから。苦しそうで、辛そうだった。
「…疲れたでしょう?」
返事がないのを分かっていて、話しかけた。
涙の筋を頬に残して、決してふっ切れたとは言えない表情をしてる。
「…もう、頑張らなくて良いのよ。」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
79 / 143