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4にしおりをはさみました!
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授業合間の休み時間や昼休みをなんとか倉原に捕まらずに逃げ回り、ついに放課後
帰りのHRが終わるとすぐに倉原に腕を掴まれ生徒会室まで連行されてしまった。
逃げる気はなかったし(逃げれる気もしないし)来るつもりはあったがやっぱり憂鬱でしかない・・・
生徒会室を前に重い溜息を吐き出している俺の隣でガガァン!と扉が外れるんじゃないかってぐらいの音を響かせて扉を開け放つ倉原
「天音!いらっしゃい。」
轟音とともに開かれた扉を気にした風もなく嬉しそうに倉原に声をかける副会長
「お昼ぶりだね天音。今日はずっと授業受けてたの?生徒会室に遊びに来てくれたらいいのにぃ。」
「木野会計、授業を受けるのは生徒の権利ですよ。授業免除だってあるのにちゃんと授業を受けるなんて、やっぱり天音は良い子ですね。」
「・・・・・・」
「陣テメェ天音にくっついてんじゃねぇ離れろ!綾部コーヒー。」
「はぁ、僕は君の使用人じゃないんだけど・・・天音、お菓子があるからお茶にしよう。座って待ってて?」
上から
猫目ピンク髪、「親衛隊は夜限定のお友達」なチャラ会計
黒髪で赤フレームお洒落眼鏡の潔癖症で名高い庶務
金髪に耳のピアス、見た目だけなら「ザ・不良」な無口番犬書記
目に痛い赤い髪に教師でさえ逆らえないお家の力が育てた俺様気質、生徒会長
清々しいほどの青い髪を背中に流し柔らかな微笑みは春の木漏れ日と称される副会長
こいつらこの学園以外で生きていけるの?ってくらいにアクの強いメンバー
そこに
「お前ら!俺のために喧嘩するなよ!!!仲良くしなきゃ駄目だ!!ちゃんと順番に構ってやるから!!」
この補佐です。
お前らコイツの何がいいの?なんで顔赤らめるの?会長もさ「構ってやる」とか上から目線だけどいいのこれ!
これでいいのか生徒会・・・と虚ろな目で遠くを見ていると
「それで、天音と手を繋いでいる貴方はどなたです。ここは一般生徒立ち入り禁止ですよ。」
赤い眼鏡をクイッと神経質に上げながら絶対零度な眼差しを寄越すのは庶務
手を繋いでるんじゃなくて腕を掴まれてるだけですけど。
俺が口を開く前に反論するのは倉原だ。
「そんな言い方ないだろ!!明仁は俺の親友だ!手を繋ぐのは当然だろ!!それに明仁も生徒会の仲間じゃんか!!!」
俺の腕をグイグイすごい力で引っ張りながら庶務の前まで歩いていく倉原
「・・・あき・・ひと?」
目の前までやってきた倉原。その隣に立つ俺を見ながら倉原が叫ぶ名前を反芻するように口に出すが、誰だ?と隠すこともなく顔に出ている生徒会一行。
そして
「お前・・・あの根暗チビか?」
一番に倉原の言う『あきひと』が『飯嶋明仁』であると思い至ったのは会長だった。
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