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隙を魅せて。21にしおりをはさみました!
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隙を魅せて。21
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この仮は必ず返す!!
なんて臭い台詞を聞き流しながら、誰も居なくなった公園に一人、ポケットから小銭を取り出すと自動販売機へ向かう
時刻はとっくに0時を廻っていた
ガチャン ガコン
なんとも器械らしい音のする取り出し口に手を伸ばし
同時に余った小銭を取り出す
自動販売機の明かりに暫く飲み物を眺めていると後ろに足音がした
「……退けよ」
後ろからの声は男のもので、だが襲いかかって来るような威圧感は感じなかった
「……」
「学生が家に帰んねぇで何してんだよ」
「アンタには関係ないだろ」
「あるね、お前中学生だろ」
「あ?だから?」
「俺は教師だ…学校に連絡してやろうか?」
「…勝手にしたら」
「ふ、最近のガキは本当生意気だな…」
ピッと決めた飲み物を押すと、それは取り出し口からガコンと音を立て落ちてくる
「だったらなんだよ」
ガッ――
「っ!!」
ずっしりとした重さが左頬を直撃する
振り返り様に殴られた
完全に不意打ちだったためクリンヒットした頬の内側を切り唇を伝い血が流れた
「てめぇ……」
「目上の者への礼儀も知らないのか?」
「…は?」
「喧嘩で勝って優越感に浸るな、てめぇみたいな世間知らず社会に出たら0.1%も通用しねーぜ?」
「なっ!ふざけるな!」
「そう思うならこんなところで油売ってんなよ、ガキが!」
「っ、うっせぇな」
「最近のガキはいつもそうだな、都合が悪くなると直ぐ折れて……それで許されると思っているのか?小学生以下だな!悔しいなら勉強しろ!勉強して更正しろ…そんで社会に歯向かえ馬鹿が」
「っ、アンタ…名前は?」
「……日向心咲…」
「覚えててやるぜ、社会に歯向かう前にてめぇを見返してやるよ」
「やれるもんならやってみろ」
左の口角を上げて微笑む類
参戦布告を告げるとスタスタと足早にその場を立ち去った…………
―――――――――――――…
「……」
「あのあとから女じゃ勃たなくなった」
「…っ」
「だから転任してきた時運命だと思った…どうしても忘れられなくて、想ってた人が現れたから」
「っ…」
「覚えてねぇ?」
「………悪い」
「別に、最初っから覚えてるとはこれっぽっちもおもってねぇ」
「ん…」
「…あのさ」
「ん?」
「帰りたくないんだけど」
「っえ…」
「ほんとは今すぐ押し倒したい気持ちで一杯だけど…んなことしたらアンタ困るのわかってっから」
「っ」
「せめて、一緒に居るくらい駄目?」
「…勝手にすればいいだろ」
「ん…愛してる心咲さん」
横に座る心咲は顔を背けると微かに耳が色付いている
そっと後ろから抱き締めるとピクッと反応を示した
「……」
「離さない…」
「お前、一々恥ずかしいこと言うなよ…」
「本当のことだし…アンタがこうしてんのすっげぇ嬉しいんだよ」
「馬鹿だろ」
「馬鹿で結構…」
「っ…西園寺、あの」
「何?」
「明日学校だし、汗…かいてるから風呂入りてぇんだけど」
「…一緒に?」
「ば!っっ…離せ」
「嫌だ」
「どこも行かないから…」
「……」
腰に回された腕は緩まり一瞬名残惜しく感じるも立ち上がる
一言「じゃぁな」と短く伝えると見つめてくる視線に恥ずかしさで顔を逸らした
――――――――――――――…
ガチャ
「!」
水の滴る髪をワサワサとタオルで拭いながらリビングまでの扉を開ける
するとそこに類の姿は無かった
「西園寺?」
返事はなく、部屋中を見渡しながら進む
そしてソファの辺りまで足を進める
すると案の定…
「寝てんのか?」
顔を近付けると静かな吐息が聞こえてくる
初めて見るであろう類の寝顔は普段よりも数倍幼く見え、微笑みながら類の髪に触れる
「ん…」
「っ…可愛ぃ」
そのままだといつまででも眺めてしまいそう
意識を現実へと戻すと起こすために肩に手をかける
「西園寺、風呂入って来いよ」
「…ん、み…さきさ、ん」
「っ」
「っん~!ぁ?心咲さん?」
突然背伸びをし目を擦りながら起き上がった類に驚き
一瞬、ピクッと反応してしまう
「出たんだ…」
「あ、あぁ…お前も入って来いよ」
「……頬、赤いけど熱っぽいのまだ治ってない?」
「あぁ、風呂入ったしそのせいだろ」
頬に手をかけ眠たげな眼差しを向ける類
「ん、上気しててエロいよ」
「馬鹿言うな…」
「…心咲さん」
「…、っん」
どちらともなく合わせた唇は熱くて今にも蕩けそうだった
そして数分間ひたすら舌を絡ませ、互いを感じあった
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