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夢にしおりをはさみました!
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夢
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その後、俺は何故か皆から抱きしめられてしまった。
クラスの女の子たちも、いつものイヤラシイ感じじゃなくて、純粋に抱きしめてくれた。
兄さんは、ただただ鼻頭を押さえて泣いてた。
AHRも終わり、俺らは帰路につく。すると兄からLineで、「駐車場にいるからねー」と来たので駐車場に向かう。兄の車は至って普通、お金は持ってても普通くらいしか使わず貯金しとく主義の人だ。
車を見つけて乗り込む。
「ただいまぁ。」
「おかえり。」
「迎えありがとね。」
「あははっ、いいんだよ別にー!…こっちこそありがとうね。」
「?」
「…きっと二人にも届いてるさ。想いが聞けて良かった。」
「…うん」
「帰ろっか」
「うん」
その後兄は、買い物に行こうといってそのまま行くもんだから視線が怖いのなんの。でも本人はさほど気にしてもいないしいいか。
「今日何食べたい?」
「うーん…お腹空いたからなぁ…なんか肉…」
「じゃあ……唐揚げと生姜焼きどっちがいい?」
「…唐揚げかなぁ」
「ほいほーい」
鶏肉とか野菜とかを買って行く。
今日はなんだか、ぐっすり眠れそう。……でも眠れたら、夢が見れない…。夢の中で、母さんと父さんらしき人が笑ってるんだ。そのあと抱きしめてくれて、……とても幸せな夢なんだ。
だんだんと家が見えてきて、やっと帰ってきた感覚でどっと疲れが押し寄せる。
「疲れたろ、準備はするから、少し寝てきなよ」
「いいの…?」
「いいよ。」
お言葉に甘え、少し眠ることにした。
部屋に入ると、いつもと違う匂いがした。
それは覚えのある匂いだった。
……兄さんの部屋の香りだ。多分、俺の部屋の芳香剤が切れてたから、兄さんが変えてくれたんだろう。
「…あんしん、する……」
そのまま、その安心する香りに包まれて、ベッドに倒れ込むと、すぐに寝てしまった。
夢を見た。
俺は今、ベッドの上にいる。だけど、目の前の景色は違った。
綺麗に整頓された本棚の前には、熱帯魚の入った水槽…。
夜だから、エアポンプとライトはついておらず、中に入ってるベタのハーフムーンの彼も寝ているようだった。
ここは……兄さんの部屋だ。
…なんで……?
すると、何かくっついている感覚がした。
ふと下を見ると、腕が巻き付いてた。この腕は…兄さん……?
「ん…時雨……」
「に、さん…?」
そして、俺は気づいた。
上半身が裸なことに。
「えっ、え……?」
夢の中で、意志だけが自由ならしい。
体は動かせず、そのまま抱きしめられたままだ。
……どういうこと……?
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