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反故にした約束とその代償4
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鍵を開けた瞬間、後ろから伸びてきた手が、部屋の戸を押し開いた。
自分より小さな体に押されて、部屋に入る。
後から抱きついてきた体が、朔良の身動きできる範囲を小さくする。
脳内に危険信号は燈っている。
今からでも遅くない。
この体を振り払って、外に押しやって鍵を閉じないといけない。
そう思っているのに、この体温がそれを許そうとしない。
「櫻井」
自分が思っているよりずっと、かすれた、か細い声が出た。
「アンタが大人だってことも、教師だってこともわかってるんです」
余裕のない声が耳よりずっと下で聞こえる。
「許容しなきゃなんないことがたくさんあることもわかってるんです」
言いながら徐々に占めてくるこの腕の力はなんだ。
これは逆接を持ってくるパターンの物言いだ。
危険だ。
頭の中の明滅は極限にまで達する。
もうこの時点では逃れる術がない。
体は小さいくせに筋力ありすぎだ。
こいつ。
「にしたってアンタ、隙ありすぎだろ」
「いっ」
更にしまった腕の強さに、サバ折りにされそう。
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