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18歳以上ですか?
変なメンバーですね。にしおりをはさみました!
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変なメンバーですね。
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「あ、帰ってきた!おかえりー、桜木♡」
いちいち語尾にハートマークをつけるのは仙道彰。
桜木は仙道に向かい、「おう」と返事をするが。やはり顔を見れない。
やはり、昨晩のことを思い出してしまう。
濃厚なキス…
特に仙道はいやらしくも『桜木、桜木、桜木』と何度も何度も名前を連呼し唇を重ねたてきたのだ。
耳にこびりついて取れないその甘いボイスは。
桜木の脳内をぐわんぐわんに壊していくのであった。
「あ、あーあ!汚しやがってお前らはよぉ!片づけって言葉を知らねーのか!まったく!!」
そうわざとらしく大声を張り上げながら
桜木は机の周りにあるお菓子の食べカスや、空っぽになったペットボトル、空き缶を素早く片付けだした。
彼なりの照れ隠しなのだ、と仙道はニヤリと笑ったのは言うまでもない。
「俺も手伝うよ、桜木♡」
仙道は布巾を持ち、机の上を拭いていく。
その様子を見た流川と水戸、そして宮城と三井は 俺も手伝う! とそれぞれ掃除機やら雑巾やらファブリーズやらを取り出し片付けを手伝った。
桜木は思った。
(ぬぬ…だ、だまされん。騙されんぞ!!
特にルカワ!!!あいつは一番に俺にキスしやがった…!!ぜってー騙されん!!!)
そう心に誓ったのであった。
「あ、今日土曜日だっけ?」
ふと、仙道がつぶやいた。
それに三井が答える。
「そうだけど、どーしたんだよ?」
「あっちゃー…実は今日越野と釣りの約束してんだ。もう行かなきゃなんねえ。
30分も遅刻だ…や、やばいかも。」
「うわ、マジで?早く行ってやれよ。
…って、でもよ。越野ってあの短気で真面目なやつだろ?もう既に帰ってるんじゃねーのか?」
三井は首をかしげた。
すると仙道はニコリと笑って「それはないよ。越野は待ってくれてるさ。」
「へえ…大した信頼なんだな。」
水戸は なんとなく桜木と自分を見ているようだった。
(配役的には俺が越野で 花道が仙道かな。)
なんて少しクスリと笑うのであった。
「じゃ、またね。桜木♡」
ニコニコと桜木にウインクする仙道。
桜木は声を裏がえらせて「お…おう」とちっちゃな声で返事をかえした。
そんな桜木の反応に 仙道が部屋を出てからすぐさま悶え死にそうになったのを誰も誰も知るよしもなかった。
仙道が抜け、部屋の中には五人。
桜木、水戸、流川、宮城、三井。
…と思ったがこのあと直ぐに
宮城は自宅から電話がはいり、無断外泊を叱られ…そそくさともの惜しそうに帰っていった。
「流川は無断外泊大丈夫なのか?」
と水戸が聞く。
流川は素知らぬ顔で「だいじょーぶ」と答えた。
一方、三井は親に外泊すると言ってあるので
自信満々(?)に、ソファーに腰掛けていた。
だがしかし、水戸は思った。
(なんなんだこの微妙なメンバーは…)、と。
水戸、流川、三井、桜木。
接点があるといえばまぁ、接点はあるのだが
…うーん、変なメンバーだ。
水戸はひとり話題を考えていた。
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