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2日目にしおりをはさみました!
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2日目
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「りっちゃーん!朝だよー!」
「んむぅ…」
昨日は何事もなく帰り、何事もない朝を迎える
リビングからは妹の声がして、まだ眠い頭を叩き起こそうと自力で頑張る
「あ、さ…」
まだぽやぽやしてて、何だかもう一回寝たい気分
しかし、そんなことも出来ないのが俺たち学生の定めである
眠い頭を必死に動かし、ベッドから抜け出す
そのまま、着替えもせずに部屋を出て階段を下りる
一段下りるごとに転けそうになっているのは秘密
「ぉ、はよ…ふぁあ…」
「おはよ、りっちゃん
あー!まだ眠いんでしょー?早く顔洗っておいでよ」
「ぅん…ふぁぁ…」
まだ覚醒しきっていない俺の目にはどんな顔をしているのかわからなかったが、眠そうなんだろう
ペタペタと洗面所に向かって歩く
顔を洗い、ようやく半分ほど目が覚めてリビングへと戻る
「あ、起きた?おはよ、りっちゃん」
「おはよう、ナツ」
「早く食べよ、時間ないよ」
「そだね」
妹の夏生と朝ごはんを食べる
俺は朝が弱いから朝食、お弁当は夏生の担当
夏生が作るから俺は洗う
夏生は夜が遅いから夕食は俺の担当
俺が作るから夏生は洗う
掃除、洗濯、ゴミ出しはその日、その時暇な方がやる
そうやって二人だけの家族はこの4年間過ごしている
高校生には向かない、らしくない生活だと思うかも知れないが、それしか俺たちに出来ることはなかった
血の繋がりがなくても、俺たちは家族だ
「ナツー!早くしろー!」
「待ってー!今行くー!」
同じ学校に通う兄妹は今日も仲良く登校する
夏生が『お兄ちゃん』と呼ばないけれども、二人は同じ年、同じ学年だけれども、今日も二人は仲良く学校へ向かう
二人だけの隠し事をしながら…
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