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2日目 4にしおりをはさみました!
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2日目 4
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「わぁ〜久々にゲーセンきたー!」
ゲームセンターに入るや否やテンションマックスになるナツ
俺はそんなに久々じゃないから後ろから苦笑いを浮かべる
ゲームセンター独特の雰囲気が好きで、よくここに居座ることが多い
「りっちゃん!はやくはやく!」
「そう焦んなくても時間はあるよ」
独特な空気を感じているとナツから大きい声で呼ばれる
ゲーム音のほうが大きいからそんなんでもない
ナツは早く早くと急かすように先にクレーンゲームの方へと足を進める
そんな焦らなくても…と思いながらも久々の兄妹団欒みたいで結構楽しんでいた
「りっちゃん!次これ欲しい!」
「はいはい…」
二人の両手には持ちきれないほどの袋があり、その中にはこれでもかとぬいぐるみや景品が入っていた
店員の姿がチラチラ視界に入ってきているから色々心配しているのだろうと思ったが、まぁ、気にするはずもなく…
「ほい」
「わーい!」
100円、200円で大きいものから小さいものまでナツの望むものは取っていく
そろそろ店員が慌て始めており、パタパタ走り回ってる姿が目につく
「ナツ、あとは?」
多分最後だと思うけど、というイントネーションを含ませ、聞く
俺も出禁にはなりたくないからね
「じゃあ…アレ」
最後に指差したのは…
「え、お前…いいのか?あれで」
「いいじゃん、買うより安いし」
最後に差したのは、料理用のセット
簡単なフライ返しとかがついてるやつ
俺が後から取ろうと思っていたやつ
「別にいいぞ?ぬいぐるみでも
後からあれは取る予定でいるし」
「いいの、私はあれが欲しい」
ニッコリ笑うナツを見て、俺たちはやっぱり兄妹だなと思い、それを取ってからゲームセンターを後にした
クレーンゲームの景品っていろんなものがあるんだよね
食器だったり、キッチン用品だったり、お菓子だったり、ぬいぐるみだったり、フィギアだったり…それも100円や200円で
俺たちには両親がいないも同然だから、節約しなきゃいけない
それもあってか、俺はクレーンゲームに夢中になった
どれだけ少ないお金でどれだけの利益になるかを中学生になる前あたりから考え、それをどうやって取るかを頭に叩き込んだ
…おかしい学生時代だよ、本当
もっと普通の家庭だったら、こんなこと考えもしなかったかもしれないのに…
まぁ、そんな話は置いといて…
久々のゲーセンを二人で楽しんだ
最後にお約束のプリを取って家に帰る
「あれ、りっちゃん?」
帰ろうとした時にあいつの声を聞くまでは
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