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エンディング(2)ーナツキとナルミにしおりをはさみました!
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エンディング(2)ーナツキとナルミ
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7日目・船内にて
side:シン
船の中に入ると、大きなホールがあって、そこにアラン以外の参加者全員が集まっていた。全員の視線が突き刺さる。
恨まれてる…だろうな。ミコトなんて、今にも殺してきそうな顔をしている。
そんなアウェイ感漂う中でも、ヤスはにこにこしながらこちらを見ている。そしてショウヤは……え?
ショウヤの様子がおかしい。
みんなと離れたところでうずくまっている。顔は伏せているから全く見えないけど、醸し出しているオーラが、とにかく暗くて重くて…一体何があったんだ?
「おい、ナルミー!」
ナツキがナルミに向かって手を振っている。
「ナツキ…えっと…」
ナルミはなんだか気まずそうにもじもじしている。
「お前、ひどいやつだなー」
「えっ?」
ナツキはビシッとナルミを指差した。
「俺がナルミのこと忘れてるかもとか、知り合いじゃないかもしれないだとか」
「ごっごめん。自信なくて…」
「俺とナルミ、友達になったじゃん。忘れたの?」
「友達…?」
「そうだよ。たしかに長い間会ってなかったし、一緒に過ごしてた期間は短かったよ。でも、俺はナルミのこと、全然忘れてないから。めちゃくちゃ覚えてるから。また会えて、すごく嬉しかったんだぞ!」
「ナツキ…!」
2人はガシッと抱きあった。
そこへ、透たち3人が入ってきた。
「キャーー!男の子と男の子が!だ、抱きあって…!」
「洋子ちゃーん、よく見て。あの2人はノンケだよ」
「男の子同士の友情からの過度なスキンシップ!それもまたおいしいんです!色々と想像をかきたてられるところが…!」
「あー、はいはい。それじゃみんな、おつかれさま。色々と思うところはあるだろうけど、復讐とかは僕のいないところでやってくださーい」
透はいたってテキトーな口ぶりで話を進めていく。
「今回の勝者はゲイチーム及び腐男子。シンくん、ヤスくん、アランくん、ゴロウさんだね。この4人には、あとで賞品として願いを1つ叶えてあげる。…まあ、アランくんはどうしようか考え中だけど。じゃ、船が着くまで各自自由に過ごしてください。40分くらいで着くからね」
そして3人はどこかへ去っていった。
すぐにヤスがにこにこしたままこちらへ近づいてきた。
「シン!会いたかったよ」
「あ、うん…」
ヤスに会えたのは嬉しいけど、どうしてもショウヤのことが気になる。
チラチラ見ていると、ヤスは顔を覗き込んできた。
「どうした?ショウヤの方ばかり見て」
「あ、いや…ショウヤ、やけに暗くないか?何かあったのかなーと」
告白の返事をしなきゃと思っていたけど、あんな様子じゃ話しかけられない。
そんなことを考えていると、ヤスは何気ない口調で言った。
「俺が襲ったからかな」
「…え?」
「強姦したら、おとなしくなった」
襲った…?
強姦…?
「な、なんで?なんでヤスがショウヤを?」
「俺、シンのことが大好きだから」
「い、意味がわからない…」
俺は無意識に後ずさりしていた。
「どこ行くの?一緒に部屋に行こうよ」
ヤスが俺の腕をつかむ。その手を反射的に払いのけてしまった。
「どうしたの?」
「俺がショウヤと付き合いそうだから、腹いせにやったってこと?俺に近づけないように?」
「違うかな。シンともっと愛しあいたいからやったんだよ」
「はああ?」
「まあ、ショウヤとやりたかったっていう単純な欲求もあったんだけど」
「それって…ショウヤのことも好きってこと?」
どんだけ見境いなしなんだヤスは。
そんなことを考えて呆れていると、ヤスは幸せそうな顔をして一歩近づいてきた。
「嫉妬してるの?」
「え?」
「シンも嫉妬してるの?」
「は…」
「シンは俺のことが好きなんだよね?こんな俺のことが、他の人より1番大好きなんだよね?」
「ヤス…」
ヤスは一体、何を考えて行動しているんだろう。
…いや、何も考えてないんだろうな。
誠実さとか、他人への思いやりとか、全部どこかへ置いてきてるんだろうな。
「…あのさ、ヤス」
「何?部屋に行く?」
「俺、今からショウヤのとこ行ってくるから」
「…え?」
思い切って言ってしまった。
しかしヤスは一瞬戸惑うような様子を見せたあと、笑顔聞いてきた。
「もしかして、3Pしたいの?」
「なぜそうなる…」
思わず盛大なため息が出た。
「しばらくヤスとは会いたくない。性欲が余ってるなら、他の人で解消してくれ」
ヤスの返事を待たずに、俺はショウヤの方へと走り出した。
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