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占い師編R(8)－4日目・昼にしおりをはさみました!
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占い師編R(8)－4日目・昼
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興奮であまり寝つけず、今日も寝不足状態だ。
あくびをしながら早朝の道を歩いている。
津田のせいで大町が来ないのはわかりきってるんだけど、でももしかしてという気持ちが騒いでしまったのだ。
穴は自分で拡張しとくべき？全てを大町に委ねた方がいい？準備した方が気持ちいいだろうけど、あんまり準備万端だと引かれちゃうかな。ああんっ、迷う！
なーんてやっていたら朝になっていた。
大町、昨日は誰を襲ったのかな。俺を襲おうとして失敗し、結果誰も減ってないとかだったらすごく嬉しいんだけど…
そう思った時、後ろの茂みからガサガサッと揺れ、誰かが息切れしているような声が聞こえてきた。
「はあっ、はあっ…」
嫌な予感がして振り向くと、汗だくで髪もボサッとさせた南がいた。走っていたらしく、荒い息を吐いている。
「いっ…市川！助けてくれ！」
大柄な南に飛びつかれ、俺は後ろに倒れてしまった。
「いたた…どうしたの？」
「襲われそうになって、全力で逃げてきたんだ。でもやばい。あいつ余裕でどこまでも追いかけてくる。体力どうなってるんだよ…」
「へえ、そんなに体力が」
キュンとした。いざとなったら何ラウンドも開催出来るのか？くうぅ！
って、今はそれどころじゃなかった。大町は南を襲おうとしたってことだよな。俺じゃなくて…。
「おい、市川！俺はもう限界だ。走れない。どこかにかくまってくれよ」
「あー、うん。隠れるより、もっと人目につくところに行けば？さすがにそんなとこじゃ襲いづらいし」
「なるほど！！」
「南が逃げ切れるように、俺がここでちゃんと足どめしてあげるからさ」
「ありがとう」
「…こちらこそ」
俺のつぶやきを聞かずに、南は広場の方へ走っていった。
よし。これで大町と2人きりになれる。しめしめ。大町よ、俺の処女をもらってくれ…！
「うわっまたお前か」
感極まり目を閉じて手を上に掲げていたら大町の声が聞こえて急いで目を開けた。
「大町！待ってたよ」
嬉しさではちきれそうになっている俺を見て、大町はめんどくさそうに舌打ちした。
「急いでいるから後でいいか？」
「いやよくない。南を襲いに行くんだろ？南なんかやめて、今ここにいる俺を襲えばいいじゃん。占い師だぞ？お前がクロであることを知ってる占い師だぞ？消した方がいいだろー？」
「とにかく後にしてくれ」
なおも俺を押しのけて先へ行こうとする大町に後ろから抱きついた。
「行くなよ！俺を襲えよ！一度は襲おうとしたんだろー？」
「は？なんでそれを…いや、今はいいか。お前を襲うことは不可能だ。今日は南を襲うことに決めたから、途中で変えたらルール違反になる」
「ルール違反？そんなの気にするなんて案外真面目…きゅん」
「いいからどけ！」
怒鳴られて怯んだ隙に、大町は俺の腕をすり抜けて行ってしまった。
大町…怒鳴ることもあるのかぁ。沸点高そうだし、きっとレアだよね。ふふ。
うきうきしながら大町を追いかけようとしたら、どこからともなく透が目の前に現れ立ちはだかった。
「えっと…邪魔なんだけど」
「邪魔なのは君だよ市川く〜ん。せっかくのゲームをめちゃくちゃにしてくれちゃって」
言葉とは裏腹に、透の口元は緩んでいる。
「めちゃくちゃって、俺が？ちゃんとルールに従って、粛々と参加しているのに」
「どこが粛々だよ。このゲームはもう破綻寸前なんだよ？」
「破綻寸前？俺にとっては完成目前なんだけど」
「まったく……でも面白いからいいや。洋子ちゃんも喜んでるし」
透はにやっと笑った。
なんだかちょっと腹が立つけど、今はそんなことどうでもいい。
「じゃあ、ここを通してくれよ。面白いならいいでしょ？」
「それはだめ」
透は笑顔のまま俺の肩を押した。
「大町くんも言ってたとおり、さすがにルール違反が過ぎるよ。まあそもそも大町くんがちゃんと夜に襲わないのが悪いんだけどさぁ。それにここで南くんを助けたら、大町くんがゲイだっていうの、バレバレになっちゃうでしょ」
「はあ…」
なにやらごちゃごちゃ言ってるけど、どうでもいい。ゲームの進行なんて知ったこっちゃない。勝とうが負けようが関係ない。俺はただ、大町に襲われたいだけだ。どうすればあんなはしたない状態になれるのか、体感したくてしたくて仕方ない。
「聞いてるの？市川くん」
透の声で、現実に戻された。
「ああ…わかったよ。とにかく今は我慢しろってことでしょ？」
「そう！それと、君はノンケチームなんだからね？自分たちが負けるような行動ばっかりしてるけど、負けたら精液2リットルだよ！」
「わかってるって」
「ほんとかなー…ま、いいや。じゃああと1時間くらい経ったら広場に来てね。大町くんと南くんのセックスが終わらないと、ゲーム始められないから」
「ん？！…あ、ああ、うん」
透はそれだけ言い残し、すっと消えてしまった。
そうか今…大町と南がやってるのかぁ…。
よし、見に行こう！
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