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人狼編⑺にしおりをはさみました!
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人狼編⑺
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3日目・昼
尻に痛みを感じながら目覚めた時、既にエドガーはいなくなっていた。どうやら寝すぎたらしく、日は高い。
俺は集合場所へと急いだ。
やはりもう多くの人が集まっていた。
「遅かったな。どうしたんだ?」
ミナトに声をかけられる。
「昨日不安でなかなか寝つけなくて、寝坊しちゃったんだ」
言ってるそばから尻に痛みが走る。絶対気づかれてはいけないな…。
「そうか。そうだよな。不安になるよな…」
「それより、もう全員集まったのか?」
「…いや、エドガーがまだ」
ミナトが首を振る。その時、鴨が現れた。
「エドガーさんは、狼に食べられてしまいました」
どこか機械的に鴨が告げる。
「話し合いを始めてください」
<話し合いスタート>
残り人数 8人
シン
ユキト
ユタカ
ケイゴ
コタロウ
ミズキ
ミナト
ユウスケ
×ナオキ
×ヤス
×エドガー
ミナト「今回はエドガーか。何も言わずにいなくなっちゃうのがまた怖いな」
ミズキ「わかった。わかったぞ…」
シン「何か気づいたか?」
ミズキは焦点の定まらない目をしている。
ミズキ「全部、陰謀だったんだ。実はみんな裏切り者で、僕を何かの罠にはめようとしているんだ…!」
ユキト「くだらないな。寝ていいか?」
ユタカ「おい、そんなことよりさっさと話を終わらそうぜ。誰を追い出す?もう棒倒しで決めね?」
コタロウ「皆の者、よく聞け。朗報だ。俺はまだ生きている…!」
ミナト「はあ。それがどうしたんだ?」
コタロウ「皆に告げる事実がある。ヤスは、悪の手先の人間であった!」
ミナト「悪の手先…?つ、つまり!ゲイだってことか!コタロウがスパイだったんだな」
コタロウ「いかにも」
ミナト「ということは、ケイゴが本物の占い師だったってのも確定か!」
視線がケイゴに集まる。
ケイゴ「あ…ああ。そうだ」
ユウスケ「そっかあ。じゃあ俺の恋愛運占って」
ケイゴ「ユウスケ、ルール把握してないだろ!それに、俺は占い師になるより新興宗教の教祖になりたいな。そしてたくさんお金を集め、自分の銅像をハチ公の隣に建てるんだ」
シン「お金を集めて銅像を建てる?馬鹿らしい。なんて馬鹿らしいんだ。せっかく貯めたお金をそんなことに使うなんて、お前はなんて馬鹿なんだ」
ケイゴ「異様につっかかってくるな!じゃあシンは何に使うんだ?」
シン「俺は、俺は…」
ミナト「ストップだ。その話は後でしてくれ。それより、ケイゴ、昨日の占いはどうだったんだ?」
ケイゴ「え?」
ミナト「昨日の、占い。誰をみたんだ?」
ケイゴ「ああ、そうだな。ミズキを占って、ゲイじゃなかった」
ミズキ「ひいいっ。正解だ…」
シン「そうか。あんまりぽいぽいゲイは判明しないよなー」
ユタカ「あー、よくわからんくなってきたわ。今誰が怪しいんだ?」
コタロウ「この混沌とした状況に秩序をもたらそうではないか」
ミナト「そうだな。整理してみよう」
シン「とりあえず、ゲイじゃないと確定した人を確認しようか。まず、ケイゴだ。占い師だからな」
ケイゴ「そうだ。教祖にも興味があるけど、今は占い師だ」
シン「次に、コタロウだ。他にスパイと名乗る人物はいなかった」
コタロウ「ふはははは」
シン「ケイゴがミズキを占って、ゲイじゃないと言っていた。だから、ミズキもゲイではない。占われても無事だったから、腐女子でもない。ただ、腐男子の可能性は一応あるな」
ミズキ「腐男子だなんて…い、陰謀だ!陰謀だああ!」
シン「あと、既に襲われてるナオキとエドガー。これもゲイではない。ついでに腐女子でもないな。腐女子は襲われないはずだから」
ミナト「シン…カネカネ言ってるだけかと思ったけど、案外頭いいんだな」
シン「そんなに褒めるなやい」
ミナト「いや、半分はけなしてるけど…」
シン「ノンケは全部で7人、ゲイが2人、腐男子が1人、腐女子は1人、最初に揃っていた。さっき挙げた人物の中に腐男子が混ざってなく、全員ノンケだったとすると、ノンケと確定しているのは、ケイゴ、コタロウ、ミズキ、ナオキ、エドガーの5人。ゲイと確定しているのはヤス。残りはまだわからない。グレーゾーンだ」
ユキト「よくわからんが、そうだな」
シン「グレーゾーンなのは、俺と、ユキトと、ユタカと、ミナトと、ユウスケだ。この中にノンケが2人、ゲイが1人、腐男子が1人、腐女子が1人いるということだ」
そしてゲイが俺だ。
俺がすべきなのは、味方である腐男子、そして敵の腐女子を見つけることだ。
…でも、今のところそれっぽいアクションを起こしてる人はいないよな。
ミナト「じゃあ、そのグレーゾーンの人の中から誰かを追放したほうがいいね」
ここで追放されるわけにはいかない。スケープゴートをつくりださないとな…。
シン「俺は、ユタカが怪しいと思う」
ユタカ「…はあ?!何言ってんだてめえ」
ユキト「ユタカ声大きい…落ち着けよ」
ユタカ「こいつが言いがかりつけるからよ」
シン「根拠はあるよ。一応って感じだけど、他の人よりは確率が高いと思う根拠が」
ユタカ「言ってみろよ。てきとーなこと言ったらただじゃすまさんぞ」
シン「ヤスの占いを、覚えてるか?」
ユウスケ「覚えてないなあ」
ケイゴ「俺はもちろん覚えてない」
ユキト「そんな中俺は覚えてない」
シン「ああ、もういい。聞いた俺が悪かった。ヤスは、ヤマトをゲイじゃないって言ってたんだよ」
ミナト「えーと、だからヤマトはゲイだってこと?」
シン「まあ、心証は悪いってレベルだけど。他に判断材料がないなら、ひとまずそう考えてみてもいいんじゃないかな」
ケイゴ「ふーん。なるほどな。たしかにもう考えようがないもんな」
ユタカ「ふざけんなよ!俺はゲイじゃない。ペラペラしゃべって丸め込もうとするシンのが怪しいだろ」
…ちょっとしゃべりすぎたか?
ユキト「はいはいはい、じゃあ今日はこれで終わり。俺は帰って寝る」
ミナト「え、投票は?」
ユキト「ユタカがゲイなんだろ。それでいいじゃん」
ユタカ「おい、飽きるな!」
ミズキ「僕は少し…ユタカが羨ましい」
ユタカ「は?なんでだよ」
ミズキ「この変な島から帰れるんだもん。男に襲われることなく。僕はもう、帰りたくて帰りたくて震えるよ」
ミナト「そうだ。ここで帰ったら負けってわけでもないしな。ユタカのぶんは、俺らが絶対頑張るからさ!」
ユタカ「え、あ、ああ…」
鴨「それじゃあ、投票に移ってもよろしいですね」
ケイゴ「頼む、鴨くーんっ!」
<結果>
ユタカ 7票
シン 1票(ユタカ)
ユタカはおとなしく追放された。
だけどゲームはまだ終わらない。周囲には飽き飽きしたようなムードが漂っている。
気をつけなければいけない。
しゃべりすぎてもだめだ。疑われてしまう。ケイゴに占われでもしたら、一巻の終わりだ。
どうにかして、俺以外の人物が追放されるように、議論をこっそり誘導しないといけない。
…こんな時、ヤスがいてくれれば、心細さもなくなるのかな。
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