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人狼編(10)にしおりをはさみました!
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人狼編(10)
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4日目・夜
残り人数 5人
シン
ユキト
ケイゴ
ミズキ
ミナト
×ナオキ
×ヤス
×エドガー
×ユタカ
×コタロウ
×ユウスケ
・これまでのまとめ
1日目・夜
ナオキが襲われる。
2日目・昼
ケイゴが占い師を名乗りヤスに黒出し。
ヤス、占い師を名乗るも撃沈する。
2日目・夜
エドガーが襲われる。
3日目・昼
コタロウがスパイを名乗りヤスのゲイを証明。
ケイゴ、ミズキに白出し。
ユタカが追放される。
3日目・夜
コタロウが襲われる。
4日目・昼
ケイゴがシンに白出し。→偽占い師と判明
ユウスケが追放される。
ついに残り5人だ。
今夜1人ノンケを襲えば、明日には残り4人になる。
腐女子がまだ残っていれば、ゲイ1人、ノンケ1人、腐男子1人、腐女子1人という構成になるはずだ。そこで腐女子を見つけ出し、上手いこと追放して、夜にノンケを襲えば俺の勝ちだ。
腐女子が残っていない場合、とにかく自分が追放されないように誘導していけば、必ず勝てる。
さて、誰を襲おうか。
ひとまず味方であるケイゴはなし。候補は、ユキト、ミナト、ミズキという名前の似た3人組だ。
ケイゴは明日も占いの結果を発表するはずだ。占っていないのは、ユキトとミナトの2人。残っている役職はゲイと腐女子のパターンと、ゲイとノンケのパターンがあるが、どちらにせよ、ゲイは明日確定させることになる。つまり、ユキトかミナトのどちらかが追放される。
色々と場合分けして考えてみよう。
①
ミズキ、ユキトorミナト=ノンケ
ユキトorミナト=腐女子
という構成のとき。
俺がミズキを襲い、ケイゴがユキトorミナトのノンケの方をゲイだと言って追放してしまうと、追放後のメンツはゲイ1人、腐男子1人、腐女子1人となる。これでは腐女子の勝ちだ。
俺がユキトorミナトのノンケの方を襲えば、ケイゴはユキトorミナトの腐女子の方をゲイだと言い追放することになるから、良いだろう。
ユキトorミナトの腐女子の方を襲ったとしても、誰が腐女子か判明するわけだから、悪くはない。
②
ミズキ=腐女子
ユキト、ミナト=ノンケ
という構成のときはどうだろう。
ケイゴはミズキをノンケと言ったから、ミズキを追放することはかなり難しい。
俺がミズキを襲って腐女子であることを把握し、巧みな誘導によってミズキを追放できるように…
どうやるんだ！俺にそんな話術ないぞ！
この構成だったらもう勝ち目はないということで考えないようにしよう。
③
ミズキ、ユキト、ミナト=ノンケの場合。
これはもう、誰を襲ってもあまり変わりはないな。
ユキトかミナトのどちらかを襲うのがよさそうだ。なるべく腐女子でなさそうなほう。
2人について考えてみるか。
ユキトは話し合いには、あまり真剣に参加していない感じがするな。やる気がなさそうというか…。実際、いつも眠くて機嫌悪いですって感じの顔をしてるし、だぼっとした服を着てゆるい雰囲気を醸し出している。
ミナトは積極的に話し合いを進めてるな。特に頭がいいっていう印象は受けないけど、真面目そうだし友達になれそうだと思う。顔は…割と中性的だろうか？背もそこまで高くはない…
…ミナトが腐女子か？
見た目の印象しか頼りにするものがないけど、ミナトが腐女子だと考えて、ユキトを襲うことにしよう。
不安を感じつつも、ユキトのコテージへ向かう。昨日の余りの媚薬とローションも手に持って。
ユキトのコテージの扉には、今まで襲った人のコテージとは違うものがついていた。
…錠だ。
どういうことだ？これはルール違反にならないか…？
「こんばんは！シンくん。今日も来ちゃった」
突然背後から透の声が聞こえた。
この人は突然にしか出現できないんだろうか。
「今夜来た理由は、見当つくよね？」
透は俺の正面に回り込み、無理やり目を合わせてきた。
「開けてくれるんですか？」
「残念！この錠は開けることができません！」
「それじゃあ俺が襲えない」
「そうだね。それを狙った錠だよ」
俺が襲えないようにつけられた錠。それってつまり…。
「この錠はね、2人の人に配ってるんだよ。腐女子と、ボディーガードさ」
透は錠を弄びながら話す。
「ゲイが襲えない人は2人いる。腐女子と、ボディーガードに守られた人だね。そして襲われないための方法がこの錠。腐女子は自分のコテージ、ボディーガードは守りたい人のコテージに、錠をかう。そういう仕組みにしたんだ」
「そうか。じゃあユキトは、腐女子かボディーガードに守られてるかのどっちかってことか」
「そういうこと！じゃあ、シンくんも今日はとっととコテージに戻ってゆっくり休んでね！襲撃しっぱーい！」
透がそう言って俺の体を強く押す。すると一瞬にして、俺は自分のコテージに戻っていた。
あの人は何者なのだ…。
そんなことより、ユキトだ。
あのユキトをボディーガードがわざわざ守るとは思えない。ユキトはおそらく、腐女子だ。
明日はなんとしてでも、ユキトを追放しよう。
…それにしても、ユキトが女の子だったとは。襲ってもいいと思ったのに。
い、いやいや、なにがっかりしてるんだ。
女の子を襲ってもいいと思うのは自然なことだよな。俺便宜上ゲイになってるだけで、実際そんな、そんなこと…
心の変化を不安に思いながらも、俺はここ最近で一番早い時間に眠りについた。
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