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人狼vs狩人編(18)にしおりをはさみました!
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人狼vs狩人編(18)
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5日目・昼
side:シン
昨日の夜からエドガーに会えていない。俺が寝た後に帰ってきて、起きる前に出て行ったんだろうか。
上手くできたならいいけど。
集合場所に行くと、やはりエドガーは既に来ていた。
こっそり話しかけようとするが、近づくとなぜか遠くへ行ってしまう。
…避けられてる?
「みなさん、おはようございます!」
そうこうしているうちに洋子がやってきた。満面の笑みを浮かべている。
…洋子が生き生きしてるってことは、エドガー、ちゃんと襲えたんだな。
「今日はなんと、アランくんがいません。うふふ、どうしちゃったんでしょうね。ではでは、話し合いを始めてください!」
<話し合いスタート>
残り人数 6人
シン
エドガー
ショウヤ
ナツキ
ソウタ
ミコト
×マサジ
×ヒロ
×ヨウ
×ミノリ
×アラン
ミコト「あっさりいなくなったな、あいつ…」
たしかミコトはやけにアランにつっかかっていたな。何か疑ってたんだろうか。
ショウヤ「それでは、昨日の占いの結果を発表する。エドガーはゲイだった」
オォッ…弁解の余地がない。
エドガーもなんとも言いようがないからか、無言でうつむいた。
これは…見捨てよう。
シン「エドガーだったのか…。でも、ミノリも追い出すことができたし、ここでエドガーに投票すれば、ゲームは終わるな!」
ソウタ「や、やったー!やっと終わるんだ!」
ナツキ「ちょっと待ったー!」
ミコト「おい、うるさいぞ」
ナツキ「昨日スパイした結果、ミノリはゲイではなかった!」
ソウタ「え、えー?!」
ナツキ「つまりこれは、どういうことかというと」
ショウヤ「ゲイはまだ2人残っているのか」
ナツキ「うわー!俺のセリフ!」
ソウタ「ということは…」
エドガー以外の全員の視線が俺に集まる。
ミコト「残っているのはお前だけだな、シン」
シン「え…?」
ミコト「昨日ゲイ候補として挙げられてたのは、アラン、エドガー、そしてお前だ。アランはノンケ、エドガーはゲイ、お前はゲイということになる」
シン「あれ?そうなるね。でもおかしいな。俺はゲイじゃない」
ミコト「はあ?くだらない嘘もいい加減に」
シン「ああわかった。グレーゾーンの人は、俺とエドガーとアラン以外にもまだ残ってたんだ。そいつが真のゲイだ。真ゲイだ」
ソウタ「え、あ、どういうこと?」
シン「今ここにいるミコト、ソウタ、ショウヤ、ナツキの中に、ノンケのフリしたゲイが隠れているということだ」
ナツキ「話を蒸し返すなよー!そこらへんはカンタンに解決してたじゃん」
ショウヤ「そんなに言うなら根拠が欲しい」
ミコト「今さら何を言うかと思えば」
ソウタ「そ、そうだそうだ!」
4人に詰め寄られる。
どうにかして誰かをゲイに仕立て上げたいな。誰なら可能だろう。誰ならスキがあるだろう。
シン「…ナツキ」
ナツキ「ん?なに?」
シン「ナツキがゲイだ!」
ナツキ「えー?!」
ミコト「ナツキはスパイだぞ?ゲイなわけないだろう」
シン「本当にナツキはスパイか?スパイだと主張するならゲイにもできるしな」
ソウタ「でっでも、他にスパイだって名乗り出る人はいなかったから、ナツキはスパイで確定って話になったんじゃ…」
シン「そこが罠だったんだ」
ソウタ「わ、罠?こわい!」
シン「あの時もあの後も、ナツキに対抗して名乗り出ることのできなかった人がいただろ?」
ミコト「2日目は全員揃っていた。次その日も、追放したマサジが欠けていただけで、ほぼ全員がいた」
シン「そのマサジだよ。覚えてないか?マサジは2日目の話し合い中ずっと寝ていた。ナツキがスパイだと言ったのは聞いてないし、名乗り出る暇なんてなかったんだ」
ソウタ「え、ええ?たしかにマサジは寝てたけど…」
ナツキ「で、でも、俺はそんな」
エドガー「…なあ」
ずっと黙っていたエドガーが不自然に割り込んだ。
エドガー「もういいのではないか。私が追放されることはほぼ決まっている。今日のところは早く投票してしまおう」
シン「怪しいな。なぜ急ぐんだ?ナツキに疑いがかかってきたからか?」
エドガー「……」
ナツキ「おいおい!こんな陰気そうなやつ、仲間にした覚えはないぞ!」
ミコト「…まあ、今はたしかにエドガーを追放すればいいかもな。今夜シンを占えば、どっちがゲイかはっきりするわけだし」
ショウヤ「待て」
ミコト「なんだ?不満か?」
ショウヤ「俺は今夜、確実に襲われると思うんだが」
ミコト「それは、ボディーガードがなんとかしてくれるだろ」
ショウヤ「ボディーガードがまだ残っているのか?」
ミコト「それは…わからないが」
しばらく誰も答えない。その沈黙を破ったのは意外な人物だった。
ソウタ「え、えっと!」
ミコト「なんだうるさい」
ソウタ「お、俺が、ボディーガードなんだ」
…え?ソウタが?
ソウタ「俺は、今日ちゃんと、ショウヤを守る。だから安心してくれ…ください」
ミコト「ソウタお前…どうして名乗り出たんだ?ボディーガードは絶対狙われるぞ」
ソウタ「占い師が残っていれば、明日必ずゲームが終わる。それなら、ボディーガードは必要なくなる…よね」
ミコト「お前献身的だなあ。危機には真っ先に仲間を見捨てそうなタイプに見えるのに」
ソウタ「し、失礼な!」
エドガー「では、投票だな」
<結果>
エドガー 5票
ソウタ 1票(エドガーによる)
「あ、あれ?また俺投票されてる!なんで!ごめんなさい!」
ソウタが半泣きで叫んでいる。
昨日の夜以来話せないまま、エドガーは船へと連れていかれてしまった。
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