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〃 ②にしおりをはさみました!
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〃 ②
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純の部屋に入ると、他の３年生も何人か いた。
「あ、来た来た」
と、亮介が言う。
「御幸も来たのか？」
と、哲が言う。
「ウガッ」
何故かプリンを食べながら、増子が言う。
(このプリン、持参してきたのか？)
御幸は、増子のプリンを見ながら思う。
「すんません、お待たせして…おい降谷！ぐずぐずするな」
「(ぐずぐずしてない。御幸先パイのテンションおかしい)」
「あ、御幸？」
と、寝そべって少女マンガを読んでいた純が、
御幸の方に顔を上げる。
目が合ってドキッとした御幸だが、すぐに純は目を離す。
(…そうだよな。オレ、純さんに振られたんだよな…)
降谷が、純の部屋に行くと聞かされ、アタマに血がのぼって、勢いで付いて来てしまったが、
先日、御幸は、純に想いを告げて断られていた。
(断られたにも関わらず…未練がましく…)
その日の出来事が蘇ってくる。
練習では普段と変わりなく接していたが、練習以外で顔を合わせるのは、それ以来だ。
そんな事情を、他の３年生は知ってか知らずか(御幸にとっては知ってて欲しくないコトだが)、
「早く上がりなよ。オレ逹は風呂も済んだけど
お前ら、これからなんでしょ？大会中なんだし」
と、亮介が声を掛けてくる。
「ハイ」
と、降谷が ずんずんと純の元へ向かい、マッサージを始める。
(なんかさ…オレの目に そう見えるだけか？
なんか、アイツの手、いやらしくない？)
降谷がマッサージをする手元を見て、御幸は嫉妬に駆られる。
純の太股を両手で擦り(いやらしい)、腰回りを撫で(いやらしい)、尻から腰にかけて撫で上げ(いや、そこは)、背中から肩へ、また腰へ(あーっ代われ、オレと！)
御幸は、降谷の一挙手一投足に、心の中で いちいちツッコミを入れている。
降谷は、上手とは言えないマッサージを熱心に続けている。
純は、「おしゃあ、降谷 いいぞ」などと言いつつ、
アクビをしている。
「御幸は？何もしないの？」
と、亮介に言われ、ハッと我にかえる。
「あ…すんません。えと、どなたから？」
御幸が尋ねると、
「哲、やってもらえば？」
と、亮介が哲を見る。
「いや、オレは いい…こっちなら付き合うが…増子は？」
と、将棋を指す真似をしながら、哲が増子を見る。
「ウガッ 新作プリンを食べ終わってないから、いい」
と、増子が、プリンを頬張りながら言う。
「じゃ、オレね。御幸、やさしく頼むね」
と、亮介が寝そべって促してくる。
「はい……」
御幸は、しぶしぶ に見えないように、
純より更に小柄な亮介の体に触れる。
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