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望む答えはただ一つⅣにしおりをはさみました!
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望む答えはただ一つⅣ
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“兄ちゃんが読んでたかも…しれない”
そんな言葉が返ってくるとは想像もしてなかった俺は言葉を失った。
なんで巡に送ったメールを兄貴が読むんだ?
弟の携帯を盗み見てるのか?
いや、そもそもあのメアドは巡のものじゃ無いのか?
元々頭の良く無い俺はパニックで、訳もわからず巡から離れ自席についた。
考えるのが怖い。
もしも、次に返ってくる言葉がさっきの三つの疑問の中のどれかに当てはまるとしたら…いや、全て当てはまってしまう、が何よりも怖い。事実になったら俺、巡の兄貴恐怖症になりそうだ。
頭を抱えて机に突っ伏すと、すっと何処かれ構わず現れた友達たち。
頭の上で会話が始まる。俺は憩いの場か!と突っ込むのは今はよそう。そんな気分でもない。
「柊季ぃ?どした?」
「ん?…恐怖に怯えてる、あはは…」
「何々?ほれ、話してみんしゃい!」
何処かのおばぁみたいな言葉を使って聞き出そうとする渚。顎を軸に凪を見つめて、話すか話さないかを考える。その間にも頭上では会話が進んでいた。
「もしも、もしもだぞ!」
「うんうん」
「友達のメアドと思っていたのが他人のだったらどうする?」
「怖っ!他人に内容読まれるとかムリィ?」
急に割り込んできた女友達。聞いていたのか聞こえたのか、そんな風に答えた。ただ、間違ってないから余計に怖い。
「それ!しかも暴露話だったら?」
『即座に死にます!ってなる…ん?』
「お前等の方が怖いわ」
ハモった事が嫌だったのか言い合いを始めて、俺の話なんか聞いちゃいない。秘密を暴露したらそりゃぁ…まぁ、、死にたくはなるだろうが、即座って!実際俺死んでないし。代わりに恐怖と言うなの目に見えない物に支配されてますが……ひぃっ!
結局巡に聞く事もできず、時間だけは酷にも過ぎて行き、放課後へと刻は踏み込んだ--。
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